こんにちは！toiro magazine の代表をしている、自称フリーランスのお兄さんことたくにぃです。

本日はスラッシュワーカーのルイスさんにお越しいただき、「フリーランスの安定」についていろいろ質問させていただこうと思っております。

僕からするとルイスさんはまさに、フリーランスのプロフェッショナル！楽しみです。

では早速ですがルイスさん、自己紹介をお願いします。

はい、こんにちは！ルイスと申します。10の職種をしながら81ヶ国を旅しているフリーランスです。デジタルマーケター、動画編集者、オンライン講師など、多様な職種を組み合わせて働いています。

え、10の職種…？他にはどんなことをされてるんですか？

1人で複数の職種を扱う「スラッシュワーカー」になるための講座『スラッシュワーカーズ』の主催や、リモートワークに向いている10の職種を実際に体験し、海外で擬似的なノマド体験ができる『ノマドニア』の運営をしています。ほかには、コンサルティング、サイトディレクション、マーケティング、ライティング、動画編集、メディア編集など、幅広く仕事をしています。

ルイスさんは今までたくさんのフリーランスを見てきたと思いますが、フリーランスになるためのステップとしておすすめの方法はありますか？

会社に所属している人であれば、副業から始めるのがいいと思います。会社員をしながら会社の給料と同じ金額を副業で稼ぐのは大変なので、まずは生活費の1/4を目安にするのがおすすめ。

たとえば、生活費が月20万円なら5万円ほどですね。

本業に使っている時間は副業の4倍以上あるはずなので、独立して本業の時間をすべて副業と同じ仕事に充てられれば、5万円の4倍以上――月20万円以上を稼げる計算になります。

会社員のうちに生活費を稼げる目処が立てば、フリーランスになるための安心材料になるはずです。

「副業で生活費の1/4を稼げている状態」が実現できていれば、独立するときの不安が軽くなるかもしれないですね！

フリーランスになるのを迷っている人は、収入に関する不安が多いと思います。生活費の問題がなくなれば、気持ちが少しは楽になりますよね。

ただしフリーランスになると決めてからは、住む場所を変えるなどして生活費を上げてはダメです。稼がないといけない金額が高くなってしまうので、まずは会社員と同じ水準のまま1/4を稼ぐことから始めましょう！

副業で始めるとしたら、どんなスキルがおすすめなのでしょうか？

具体的にどんなスキルがおすすめか、という質問に答えるのは難しいですが、僕は「好きな仕事より得意な仕事のほうが早く稼げるようになる」と思います。

“好き”より“得意”のほうがいいんですね。

人間が好きなことって、楽しい遊びや美味しい料理など大体みんな同じことです。だから競争も激しい。

一方で、得意なことは人それぞれ違います。たとえば、すごいアートを創れるけど人と関わるのが苦手だったり、何かを創るのは苦手だけど決められた仕事を正確にこなすのが得意だったりと、僕らの得意なことってバラバラなんですよね。だから競争の度合いも好きなことに比べて激しくない。

さらに言えば、仕事の評価はクライアントがどう思うかがすべてです。だから自分が100点の出来だと思っていても、クライアントが10点だと感じたらそれは10点の仕事。得意なことも同じで、自分の得意なことは他人が決めるんです。走るのが好きじゃなくても、他の人と比べて足が早かったら「走るのが得意」になりますよね。

なるほど…たしかにそうですね。

僕は前職でWebメディアの編集長をしていましたが、好きではなかったです。でも、締め切りをちゃんと守ったり、情報を整理したりするのが自分のきっちりした性格と合っていて、自分が気持ち悪くないように仕事をしているだけでクライアントから褒められます。

好きじゃなくても、仕事としては問題ありません。まず自分の得意なことを理解して、それを仕事にできるようなスキルを勉強するのがおすすめです。

「得意なことを仕事にする」のがおすすめなのはわかったのですが、自分は何が得意なのかわからない人も多いと思います。得意なことを見つけるにはどうしたらいいのでしょうか？

思いつくことをひととおり試しててみるしかないですね。記事を書いてみたり、絵を描いてみたり、アプリを作ってみたり、動画を編集してみたり。

挑戦してみれば「これは向いてるな」「これは向いてないな」とわかるようになります。親しい人に自分のことを聞く方法もありますが、まずは自分で試してみるのがおすすめです。

なるほど…泥臭くやるしかないってことですね！

ルイスさんはいろいろなフリーランスの方と関わりがあると思うのですが、活躍される方の性格や特徴は何でしょうか？

そうですね…「一歩目が早い人」ですかね。僕がフリーランスになって感じるのは「瞬発力の大切さ」です。個人の意見ですが、フリーランスをスポーツ選手でたとえるなら“テニス選手”だと思っています。

長く走る必要もチームプレーも必要なくて、すごいスピードで飛んでくるボールに追いつければいい。狭いコートの端から端までを早く走れればいいんです。フリーランスは能動的に動かなければいけないので、テニス選手のように一歩目を踏み出す瞬発力はとても大切だと思います。

なるほど…とてもわかりやすいたとえですね（笑）。

すでにフリーランスとして活躍している知り合いも、思い切りのいい人が多いです。急に猫を飼いだしたり、海外移住をしたり、仮想通貨を買ってみたり。みなさん新しいことにためらいなく挑戦するというか。

たしかに、「思い切りのいい人」は多いかもしれないですね。

逆に、フリーランスとしてあまり活躍できない人の特徴は何でしょうか？

活躍できる人の特徴と逆で「瞬発力がない人」ですね。

そうなっちゃいますよね（笑）。

瞬発力がないのは、自分に自信がないからだと思うんです。自信がないと、何かを始めようと思っても「やらない理由」を探してしまうんですよね。

最終的に始められたとしても、瞬発力がある人と比べると遅い。自己肯定感の作り方がわかっていないというか、自信がない人は大変だろうなと思います。

結構当てはまってるかも…

たくにぃさんは、自信がないですか？

全然ないです（笑）。どうすれば自己肯定感を上げられるんでしょうか？

僕は日記を書いてました。改善とか反省とかは一切書かず、今日できたことだけを箇条書きで書くんです。朝起きられたとか、朝食を食べられたとか小さいことでいい。

昔ベンチャー企業で働いていたとき、「改善」や「PDCA」という言葉をよく耳にしていましたが、企業で働いていると「何ができなかったか」を探す癖がついてしまうんです。

改善点を探し始めると「俺はできないんだ」「まだまだだな」とマイナスに思ってしまいがちですが、どんなに優秀な人でも改善点は無限にあります。改善なんて忘れて、できたことに目を向けましょう。

できたことだけを日記に書いていると、なんだか本当にできるような気になってくるので自己肯定感を上げたい人におすすめです。

早速やってみます！（笑）

最後になりますが、ルイスさんがフリーランスとして安定するために意識していることがあれば教えてください。

「生活費を上げないこと」と「収入を多角化すること」ですね。

僕はいま年収が1000万円くらいまで上がったのですが、年収200万円のときと生活がほとんど変わっていません。7年間履いていたジーンズに穴が開いて、それでも履き続けようとしたくらいです（笑）。

生活費を上げなければ収入が多少減っても生活できるので、安定してフリーランスを続けることにつながると思います。

金銭的な余裕は大事ですよね。

「収入を多角化する」というのも“余裕”につながってきます。収入の多角化は「収入源を分ける」ということです。

僕は10個の職業で月10万円ずつ稼げるように調整していて、1つの仕事で何かあっても生活が揺るがないようにしています。たとえば、僕の生活費が20万円だったら、10個のうち8個仕事が無くなったとしても、残りの2個で月に20万円稼げるので生活には困りません。

なるほど。「8個失っても大丈夫」っていう論理が立っているおかげで精神的にも安定しているということなんですね。

フリーランスを長く続けるためには「精神的な安定」が非常に大事になってくると思います。金銭面の安定は精神の安定につながるので、この2つはぜひ意識してみてほしいですね。

いまさらの質問でごめんなさい（笑）。ルイスさんは自分のことを「スラッシュワーカー」と呼んでいますが、「スラッシュワーカー」とは何でしょうか？

スラッシュワーカーとは、スラッシュ(／)で区切るように、複数の仕事を同時並行して働く人のことです。

僕自身も10の職種を並行して働いています。先ほども話した通り収入を多角化することが安定につながるので、スラッシュワーカーはフリーランスにおすすめの働き方です。

スラッシュワーカーを1人でも増やすために、スラッシュワーカーズというサービスも運営しています。場所や時間にとらわれず自由に働きたい人や、手に職をつけたい人にはピッタリのサービスです。興味がある方はぜひ見てみてください！

スラッシュワーカーを増やすためのサービスも運営してるんですね。スラッシュワーカーに対する思いがすごい！

本日はフリーランスになるためのステップから、得意なことの見つけ方、どうやったら安定したフリーランスになれるのか、などなど貴重なお話、本当にありがとうございました！

ありがとうございました！