音楽をお金にするのは難しい。それでもやり続けてしまうシンガーソングライターの魅力とは

音楽をお金にするのは難しい。それでもやり続けてしまうシンガーソングライターの魅力とは

フリーランスのお仕事

「音楽だけで食べていくのは難しい」

みなさんも一度は聞いたことがあるであろうこのセリフ。

しかし難しいと頭ではわかっていても「どうしても音楽がやりたい…」と夢を捨てきれない人は少なくないのでは。

シンガーソングライターのRIKOさんもそのひとり。RIKOさんは大学卒業後から音楽の道へ進み、現在は楽曲制作やライブ活動のほかファンクラブの運営もされています。

そんな彼女がシンガーソングライターとして必要だと思う意外なスキルや、今も感じている音楽を仕事にする難しさについてお話してくれました。

シンガーソングライター

RIKO

RIKOさん

長崎生まれ、長崎在住のシンガーソングライター。小学生のころテレビで見たaikoさんのパフォーマンスに感銘を受けたことをきっかけに、シンガーソングライターを目指すようになる。大学卒業後上京し、音楽事務所に所属。
ボイストレーニング・楽曲制作などに励む傍ら、同所属アーティストへ楽曲提供などを手がける。事務所退所後は全国で精力的にライブ活動を行ない、現在は地元長崎を拠点に活動。YouTubeチャンネル「RIKO's ROOM」やファンコミュニティ「RIKOの遊び部屋」を運営。

自己紹介をお願いします!

シンガーソングライターのRIKOです!

普段はピアノの弾き語りをしながら全国各地でライブ活動をしています。

曲を作ってリリースしたり、全国でライブ活動をしていたりするほか、ファンクラブ「RIKOの遊び部屋」の運営もしています。

あとはライブで販売するグッズやMVの制作、ファンクラブの会員さんに向けたブログの執筆、楽曲提供など。仕事内容は本当にさまざまです。

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シンガーソングライターというお仕事

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Q1. シンガーソングライターって
どんな仕事?

自分で作詞作曲をして歌うお仕事です。

曲を作ったらMVを制作し、ライブを企画したりイベントに出演したりして歌うのがシンガーソングライターの仕事かなと、私は思っています。

Q2. どうやってお金を得るの?

基本的にはライブチケットやグッズ、CDなどの販売によって売上をつくっています。

私の場合は月額制のファンクラブの運営もしているので、その会費も売上の一部に。ほかのアーティストさんへ作詞や楽曲を提供してギャラをいただくこともあります。

Q3. 実際利益はどのくらい?

アーティストさんによって違うと思うのですが…。たとえば私の場合ライブに関しては、ワンマンライブのチケット代を4,000円に設定しています。

仮にお客さんが30人きてくれたとしたら、売上は12万円です。加えてタオル・TシャツなどのグッズやCD、チェキ撮影の売上も入ります。

でも、売上がすべて私の利益になるわけではありません。

ライブの運営メンバーへのギャラや会場のレンタル代があるので、それらの経費を差し引いたぶんが私の利益になります。

あとはファンクラブの会費ですね。私のファンクラブでは3つのコースを用意していて、「レギュラープラン980円」「プレミアムプラン3,000円」「VIPプラン9,800円」と設定しています。

 

RIKOさんの場合

フリーランス_シンガーソングライター3

Q4. RIKOさんは今まで
どんな活動をしてきたの?

曲作りやライブをメインに活動してきました。今まで作った曲数は少ないかもしれませんが、リリースできていないものも含めて30曲以上あります。

ストリーミング配信してる曲もあるので、SpotifyとかApple Musicでぜひ聴いてみてください!

ライブに関してはもう、何回やってきたか覚えていないです(笑)。2022年だけでも51公演だったかな…毎日のようにライブをしていた時期もありましたね。

ほかには楽曲提供や投げ銭式のライブ配信もしています。2022年の5月にはファンクラブを設立するなどシンガーソングライターの枠にとらわれない活動にも挑戦中です。

Q5. シンガーソングライターの
大変なことは?

山ほどあるんですけど、応援してくれる方を増やし続けていくことですね。

応援してくれる方が多いほど活動の幅は広がるし、より多くの方に歌を届けられると思うので頑張りどころでもあります。

もうひとつは音楽をお金にする難しさ。これは音楽を始めたときから今もずっと感じています。

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ライブをやらなければお金は入ってこないけど、やりすぎてもお客さんを集められなかったら赤字になってしまう。しかも私は長崎県在住なので、ライブで県外に行くときは交通費と宿泊費も自己負担です。

ライブをすると決めるのも、運営メンバーへ協力を仰ぐのも、会場を押さえるのも、集客するのもすべて自分。シンガーソングライターといっても、曲をつくって歌う以外にもやらなきゃいけないことがたくさんあるんです。

音楽は大好きだけど、日々厳しい戦いをしています。

Q6. シンガーソングライターの
やりがいとは?

言うまでもなく、ファンの方からいただく「愛」ですね。

私の曲を聞いて「涙がでました」とか「この曲すごく好きです!」って言ってもらえたときや、ライブでファンの方が直接気持ちを伝えてくれたとき、「本当に諦めなくてよかったぁ」と心から思えるんです。

やりがいを得られるまでは本当に長い道のりで、ひたすら努力を重ねてきました。だから私にとってファンの方からいただく愛は、友達とも家族とも恋人とも違う、特別なもの。何ものにも代えがたい大切な存在です。

Q7. なぜシンガーソングライターに
なろうと思ったの?

きっかけは歌手のaikoさんです。小学生のときテレビで初めてaikoさんを見たんですけど、そのときの衝撃がすごくて。自分で曲を作って、自分でパフォーマンスする姿に感動しました。

それから「私も絶対aikoさんみたいなシンガーソングライターになりたい!」と強く思い、目指すようになりました。

 

シンガーソングライターを目指す人へ

フリーランス_シンガーソングライター5

Q8. シンガーソングライターになる
道のりを教えて!

どうやったらシンガーソングライターになれるのか私も知りたいんですが…(笑)。私も日々試行錯誤している身だけど、自分で曲を作って歌って発信することかなぁ。

もちろん事務所に入ってみるのもいいし、フリーランスで活動するのもひとつですが、それぞれ適性があると思っていて。事務所に入るか個人でやっていくかで、シンガーソングライターの活動の幅も全然違ってくるんです。

事務所はさまざまな面でサポートしてもらえるので、右も左もわからない人や作詞作曲をイチから学びたい方にとってはいい環境だと思います。ちなみに私も最初はレッスン生として事務所に入り、作詞作曲の基礎を学んでいました。

ただ事務所の決まりは当然守らないといけないので、事務所と自分の求めるものがマッチしていないと少し窮屈に感じるかもしれませんね。

自分のペースで自分のやりたいように活動するのであれば、フリーが向いていると思います。

Q9. RIKOさんが思う
仕事を増やしていくコツは?

応援してくれる人とたくさん出会っていくことです。

出会っていくためには「オンライン」と「オフライン」両方での発信活動が大切。

TwitterやYouTubeで自分自身や歌を発信するだけでなく、出かけた先で知り合った人に「自分はシンガーソングライターをやっていて作詞作曲ができます!」とアピールするのもすごく重要だと感じています。

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Q10. シンガーソングライターをやる
なら必須だと思うスキルは?

意外かもしれませんが、まわりの人を巻き込むスキルだと思います。

実はシンガーソングライターは曲作りや歌う以外の仕事のほうがはるかに多いので、全部ひとりでやろうとしてもなかなかできません。これは私もすごく痛感しました。

私の場合ピアノで曲を作って歌うまではできるけど、それを音源化して形にすることはできない。だから音源を作ってくれる人が必要だし、CDをつくるならジャケットをデザイナーさんにお願いすることもあります。ライブをやるにしても演奏メンバーや運営を手伝ってくれる人たちの力が欠かせないんです。

音楽のクオリティを求めれば関わる人もどんどん増えていくので、人を巻き込むスキルを持っている人は活躍しているイメージがありますね。

Q11. オススメできる本や
サイトはありますか?

一番参考にさせていただいてるのはキングコングの西野亮廣さんのオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』です。

西野さんの話はもちろん、サロンメンバーには経営者や個人事業主の方も多いのでビジネスの知識をたくさん得られました。

ビジネスの基本はどの仕事でも重要だと思うので、私のように夢だけでシンガーソングライターを追いかけている人には、ビジネス的な思考をつけるためにオススメです。

メッセージ

メッセージの画像

とりあえず「やってみる」ことが何より大事だと思います。

シンガーソングライターになりたいけど何からすればいいのかわからない人は、とりあえず、うまくいっている人を真似してみてください。もちろん大変なこともあるけど、やってみないとわかりません。

私もシンガーソングライターとしてまだまだなので、一緒に頑張りましょう!

ちょっと木陰で立ち話

はま
本記事ライター
はま

シンガーソングライターとは縁遠い私ですが、RIKOさんのメッセージを聞いて背中を押されていたことに気づきました。

シンガーソングライターのやりがいとは?」の質問に対してRIKOさんは、ファンの方からの「愛」と答えています。これってRIKOさんの揺るぎない音楽への「愛」が、自身に跳ね返ってきているんじゃないかと思うんです。

音楽に限らず好きを仕事にするのは、覚悟がいるしやるせない気持ちになることもあるけど「好き」のエネルギーはきっと自分に返ってくる。そう私も信じて「好き」へもっともっと突き進みたくなりました。

ちなみに、きみはどう思う?なにか気づいたことあった?

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    YOU
    はま
    本記事ライター
    はま
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    いいかな?
    書いてくれたんだね!さっすがー!!
    pigeon