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お仕事詳細
Q1. 組織人事コンサルタントって
どんな仕事?
企業の「人事」のお仕事について、アドバイスや支援をするお仕事です。
具体的には、人事制度についてのアドバイスをしたり、社員をどのように育てていくのかを一緒に考えて、研修や育成制度を作ったりします。人事の方と仕事を進めていきますが、人事部や総務部のない小規模な企業では、社長さんと話をして進めていくこともあります。
Q2. どんな想いを持って
そのお仕事をしているの?
従業員一人ひとりが自分の本音に沿って輝くことが事業成長につながっていく、という状態を実現したいんです。
みんなが本音で働ける環境をつくることができれば、従業員は「会社で働く」ことを通じて、自分らしい「幸せのかたち」をみつけ、実現することができるのではないかと考えています。
言うは易し、行うは難しなので、想いを大事にしつつもまずは目の前の組織課題に取り組んでいきながら、自分の中でも常にどうすれば理想の組織に1歩でも近づくのか研究をしています。実行するのが一番難しいところではありますが(笑)。
Q3. どんなお客さんと
どんなお仕事をしているの?
たとえば、社員が30人ほどの地方の鉄鋼会社では、人事評価制度や研修制度が機能していなかったんです。社長も従業員それぞれがどのくらい仕事をできるのか、把握しきれていない状況でした。
そこで、頑張った人が頑張ったぶんだけ報われるような「スキルマップ」を作りました。
社員一人ひとりと面談をしながら、仕事の内容とレベル分けをし、それぞれの従業員の現在地を明確にします。業務後に面談の時間を設けてもらう場合もあり、雰囲気づくりは大変でしたね。
また、1万人規模の大手企業さんでは、ダイバーシティー&インクルージョン――多様性を尊重できる風土をどうやって社内に広めていくのかを一緒に考えていきました。女性の管理職比率の向上などの表面的な数字を出すこともあります。本当に多様性が活かされる組織作りや現場の課題を分析しながら、課題に対しての施策を地道にうちました。
Q4. 実際の報酬はどのくらい?
今は6社の企業とお仕事をしています。報酬は打ち合わせを中心に進めていく場合で10〜15万円ほど。従業員と面談したり、資料や研修を作ったりと、関わり方に応じて単価は変動します。
その仕事ができるようになるまで
Q5. 組織人事コンサルタントの
面白みややりがいとは?
「組織にはリアルな人間らしさが詰まっていること」に面白さを感じます。在籍してる人や社長の人柄、会社が今後どうなっていきたいかによって課題が全然違う。同じ組織がひとつもないからこそ難しいですが、面白さでもあります。
また、人は自分にとってメリットがないと動きません。とはいえ、わかりやすく損得感情だけで動くわけでもないんです。そういう人の気持ちが介在するなかで課題を解決していくことも、面白いです。
そして何より、組織や従業員の変化が一番嬉しいです。自分が関わった取り組みによって、より活き活きと働いていただけるようになり、職場の雰囲気が少しずつ変わったと実感できた時は生きてるなぁと実感します。
Q6. そのお仕事の大変なことは?
正解がない仕事なので、プレッシャーがありますね。会社によって課題も現場も違うなかで、方向性を決めて導いていかないといけない。
自信を持ってアドバイスをできるようになるには、私自身がどれだけ考えて、勉強したのかという積み重ねが必要なんです。だから、常に最新の事例を勉強したり、会社を理解するための努力は怠らないようにしています。
とはいえ、アウトプットの機会がないとインプットをすることが苦手なタイプなんです。質の高いインプットをするためにも、やったことのない案件にも積極的に挑戦して自分を追い込んでいます(笑)。
Q7. なぜ組織人事コンサルタントに
なろうと思ったの?
「前向きに生きる人を増やしたい」「人の人生が変えられるほどの影響を与えられる人になりたい」と大学生のときから漠然と思っていました。それを実現するために、学生時代はイベントを開催していたのですが、短時間のイベントで大きなインパクトを与えるのは難しいと気づいて。
その頃に、人生を変える要素は「付き合う人・住む場所・時間配分」の3つだと学びました。人生を変えるために「組織人事コンサルタントとして、会社という環境を変える仕事をしたい」。そう思って、新卒のキャリアを始めました。とはいっても会社は約2年で退職してしまったのですが(笑)。
また、自分に付加価値をつけたいという想いも強くもっていました。自分自身の想いを実現できる仕事であり、且つ、価値のある人材になるという両軸から、「人と組織」の専門家になることに惹かれました。
Q8. 2年の経験で
そのお仕事で独立できるの?
グレイヘア・コンサルタントが活躍する、経験がものを言う世界で、2年という社会人経験で独立できたのは、がむしゃらになった経験があったからだと思います。
配属された部署で圧倒的なアウトプットの量を求められました。とにかく、がむしゃらに、打席に立った会社員時代でしたね。独立後の現在も、自分自身の経験の幅を広げられる経験を大事にしています。
その仕事を目指す人へ
Q9. どうやったら組織人事
コンサルタントになれるか教えて!
私のようにコンサルティング会社で経験を積んでから独立するのが王道です。他にも、事業会社の人事を経験してから独立する人もいます。
最近は、HRテック企業からコンサルタントに転向する人もちらほら。人事系の専門領域に特化した知識や経験を持っているので、アドバイスができるようになります。
Q10. どうやって仕事を獲得するの?
他社が獲得した案件に、私が外部パートナーコンサルタントとして入ることが多いです。
今後は、自社らしいアプローチで深く長期的にご支援をさせていただくような直接契約の会社様を増やしていきたいと思います。
Q11. 組織人事コンサルタントに
とって大切なことは?
一番大切なことは「想い」だと思います。社長の想いを体現したい、お客様の事業を大きくしたい、従業員一人ひとりの可能性を諦めたくない。
あとから身に付けられるスキルよりも、人の想いを応援したり実現したいという気持ちが、何よりも大事なことですね。
Q12. どんな本、
どんなサイトがおすすめ?
『THE TEAM 5つの法則』はとても読みやすく、人事の方でなくても、チームに関わっているひと全員におすすめできる本です。読みやすいうえに、内容もリッチです。
個人の深層にある無意識が組織にどう影響するのかが書かれている、『なぜ人と組織は変われないのか―ハーバード流 自己変革の理論と実践』という本もすごく好きです。組織を変えるためには、個人へのアプローチが重要だと再認識できた本でした。
メッセージ
組織人事コンサルタントの業界は、グレイヘア・コンサルタントと言われるぐらい、経験がある人が活躍する世界。若手がコンサルになるには長い道のりなんです。私自身も若いこと、女性であるという理由で相手にされない経験もしました。
でも若いからこそ、若手の気持ちも共感できるし、フラットに話せることは強みにもなると思っています。自分の直感や感覚を大事に、諦めずやってみると、ちゃんとお客様に価値を提供できるコンサルタントになっていけると思います。
いかがだったでしょうか?
今回は、あさかさんに「組織人事コンサルタント」というお仕事について聞いてみました!
あなたの人生にお役に立てる記事になりますように。