目次
独立する前
Q1. 独立する前は
どんな仕事をしていたの?
大手IT企業で、7年間サラリーマンをしていました。仕事内容は大規模システム開発の一部分を担当しており、主に開発や維持管理をしていました。Sler(システムインテグレータ)と呼ばれる職種です。
そのほかには、旅行関係のシステムに携わっていたり、新規営業として自分で分析したデータをもって営業に行ったりもしていました。
Q2. どうして会社を辞めたの?
いろいろありますが、「太陽をもう少し浴びる生活をしたかった」のが大きな理由の1つかもしれません。
会社員のころは、毎日朝から晩まで働いてたのですが、勤務中は基本的にビルの中。出勤する際に家から駅まで歩く数分間だけが、唯一1日のなかで太陽を浴びている時間だと、あるとき気づきました。
「そもそもPCだけで働ける仕事をしているのに、どうして同じ場所に毎日いかなきゃいけないんだろう?」と考えていましたね。
いろいろな場所で働くため社内で技術職から営業職に変えたり、リモートワークにしてもらえないかと会社内でアクションを起こしたりもしましたが、当時はリモートワークが一般的に浸透しておらず、認められませんでした。「じゃあ、辞めたほうが早いよな」と30歳のとき会社を辞めることにしたのです。
一人旅って何が起こっても全部自分の責任だし、それを選んだのも自分だから、楽しむかどうかも自分次第というところが好きなんですが、仕事もそういうふうに責任を持ってやりたかったからこそ、独立することを選びました。
独立するために
Q3. 独立するために
どんなことをしたの?
僕はねぇ…リスクが嫌いなんですよ。
大手IT企業で担当していた維持管理の仕事は、システムに少しでもトラブルがあると大問題。だから、起こり得るリスクを事前に全部洗い出して1つずつ潰していく、潰せない場合は起こったときにどう対処するかを事前に考えておくことをしていましたが、それが今でも癖になっているんです。
会社を辞めて、だんだんお金が減るのは自分のなかでリスクだったので、そうならないよう仕組みを考えていました。
僕の場合は、シェアハウスを運営して収入がなくても住むところには困らない仕組みをつくり、退職金も出るため稼ぎがなくとも何年かは不安なく過ごせる状況をつくりました。
そのうえで辞めてから次の予定まで半年以上時間が空いたため、思い立った出発3日後の航空券を取り、ふらっと世界一周しました。当時からSNSで発信していたこともあり、旅先で日本の旅行会社などから返信のない現地旅行会社に確認にいき、ちょっとした手助けをすることで旅費を稼ぐこともありましたね。
世界一周から帰ってきてからは、いくつかの講演会で自分の旅の経験を話させていただいたり、観光庁からお声がけいただき高校に呼んでいただいて授業をさせてもらうこともありました。
独立してみて
Q4. はじめは仕事をどうやって
獲得していたの?
自分から営業は、ほぼしたことがないです。「Webライティングをやっているよ」「こんな写真を撮ったよ」と、自分のできることや、今見せられる成果をきちんとSNSで見せることで、仕事をお願いされることが多いですね。
「仕事ください」といやらしく発信するのではなく、ストレートに継続して発信していると、それが信頼に繋がってくるのか、「とりあえず一回頼んでみようかな」と思ってもらえるみたいです。
ただ、毎回ちゃんとした内容を投稿する必要はなくて。普通に生活しているうえでやっていること・できることを発信していると、「最近こんなことをやっていたよね」という雑談から仕事に繋がりやすいんです。
たとえば、「無人島に行きました!」と発信しておけば、リアルで会ったときにその話題になる。そのときに「企業研修を無人島でやると面白いですよ」とこぼしたら、「じゃあ、うちの会社の企業研修をやりたいからついてきて!」と、雑談から仕事になるケースもあります。
営業行為のような発信をしなくとも、さまざまなことを発信していれば、どこかに引っかかるはず。発信をフックにして、飲み会などのリアルな場で仕事に繋がることが多いですね。
Q5. 独立して良かったことは?
1番良かったのは、アラームをかけずに寝れることですね。オフラインの予定も1日1個しか入れないようにしてるので、電車遅延などで遅刻するかもしれないという不安もなくなりました。朝起きて、クライアント先の近くのカフェやコワーキングスペースで仕事をして、時間になったら行くだけなのでイライラもないです。
あと、実はコロナの最中に東欧のジョージアという国にいたのですが、ロックダウンで飛行機が飛ばなくなり、半年間も日本に帰れなくなってしまったんです。でも、そんなときでも全然問題なく仕事ができたのも良かったかな。
それから…もう太陽なんて気にしてないけど、太陽の光をちゃんと浴びられる生き方になりました。
Q6. 独立して大変だったことは?
本当にたくさんの失敗をしてきましたね。シェアハウスを1軒潰したし。そのなかでも大きな失敗は、自分の知らない分野に対するレベル感がわからないまま、仕事を依頼してしまったこと。
“なんでも屋”として働くなかで、ひとりでは解決できない仕事がいっぱいあり、フリーランスの仲間にお願いをすることが多いんです。
でも、自分自身はすべての分野に対して知識があるわけではないから、「あの人はその分野で食べている人だから大丈夫だろう」と思い、依頼したものをクライアントに見せたら、「こんなレベル低いもん、出してくんな!!」って怒られたことがあって。
そこから方針を変えて、「自分が一度経験した分野のものしか振らない」ことにしました。自分が経験してみないと、何が悪いのかがわからないんですよ。あとからその仕事をやってみて、「たしかにひどいな」と実感したこともありましたね。
独立した今
Q7. 現在の具体的な
仕事内容は?
今はフリーランスではなく、「合同会社ギルド」という会社を立ち上げ代表をやっています。
フリーランスとして自分1人で生きていくことはできるけど、人をもっと巻き込んで組織としてやっていくほうが楽しいと思ったので、法人化しました。
「好きなことで生きる」「どこでも働く人を作る」をミッションにして、やっている事業は主に3つあります。
1つめは”旅業界のなんでも屋”で、旅行にカメラマンとして同行したり、旅行先の記事を書いたり、旅に関すること全般をやっています。
2つめは”地方創生のなんでも屋”です。地方にはいい企業がたくさんあるのに、ECが進んでなかったり、不必要な作業をしていたりするんですよ。そんな会社を全国に発信するため、IT企業での経験を活かして、地域企業のDX推進や、発信のお手伝いをしています。
3つめは、オンラインでできる作業だったら何でもやる“オンラインのなんでも屋”で、オンラインサロンやSNSの運用代行、インフルエンサー案件のアサインなど、「その場に行かなくていいけど、人手が足りてない仕事」をやっています。
Q8. 仕事がある1日の
スケジュールはどんな感じ?
打ち合わせがないときは、起きたらすぐに仕事開始です。夕方までは資料を作ったり、記事を書いたりと、PCでできる仕事をします。
夜は人に会うようにしてるので、夕方までに仕事を片付けるようにしていますね。
休みを作ることはあまり考えていないですね。いつでもどこでも対応ができるので、そのときにタスクを抱えてたら対応するし、なければ好きなように時間を使っています。
目指す人へのメッセージ
うーん、とりあえず踏み出せば絶対に何とかなるとは思います。
でも、僕がサラリーマンとして、やっと一人前に仕事ができるようになったと感じたのは、2年目の終わりごろなんです。毎日残業して、めちゃめちゃ勉強もして、それでも2年かかった。
だから、フリーランスにはなれるとは思うけど、絶対に努力はしないと残れません。
とくにすぐ結果を求めようとしてる人は絶対に向いてない。自分自身いろんなフリーランスの人と会ってきたけど、1、2年かけて頑張って独立した人は今もちゃんと残っていて、それ以外の人は結局すぐにフリーランスを辞めて一般企業に再就職したりしている。
本当にすぐに辞める人が多いんです。
だから、そんなにすぐに結果は出ないし、すぐに結果出したいんだったら、それ相応の努力しないとダメ。
頑張れそうにないなら、別に毎月定額で入るサラリーをもらうサラリーマンでいいんじゃないかな。実際に僕はそれで生きてきたので。ただ、「頑張りさえすれば何とかなる」とだけ言っておきます。
いかがだったでしょうか?
以上、合同会社Guild代表のシャンディさんの生き方・働き方のストーリーでした!
あなたの今日もtoiroな1日にしませんか?