「人の可能性を解放したい」組織コンサルタントが思う自分のビジョンを実現するキャリアの描き方

「人の可能性を解放したい」組織コンサルタントが思う自分のビジョンを実現するキャリアの描き方

フリーランスのストーリー

フリーランスという働き方を選択する理由は、人によってさまざまです。

今回お話を伺ったのは、組織コンサルタントやキャリアカウンセリングを行っているあさかさんです。

幼いころは自己肯定感が低く、自分の価値を見出そうとストイックに頑張ってきた彼女。フリーランスという働き方を選んだのも、そんな背景があったからだそう。

一時は仕事も家も彼氏も一気に失う大波乱を迎えながらも、ブレずに前へ進み続けるひたむきな人生について語ってもらいました。

人の可能性を解放する組織コンサルタント

あさか

あさかさん

福岡県出身。同志社大学卒業後、リンクアンドモチベーション へ入社。“人の可能性を解放する”という想いのもと、中小企業への組織作りコンサルティングに携わったのち2020年3月に退職。現在はフリーランスとして、企業の組織作り支援やキャリアカウンセラー、キャリアスクール講師として活躍する。コスパのいいホテルやお店、犬が好き。2021年10月より、福岡にUターン移住。
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フリーランスになる前

フリーランス_組織コンサルタント2

Q1. フリーランスになる前は
どんな仕事をしていたの?

大学卒業後、組織コンサルティング会社、リンクアンドモチベーションに入社しました。営業とコンサルタントの2つの立場で、中小企業向けに組織作りのご支援をしていました。

具体的には、企業様の目指す組織像や事業についてヒアリングをしながら、現状の課題を洗い出し、会社のビジョン・目標を実現できる組織を企業様とともに作る仕事です。

もともと私は、「組織」の同調圧力や自由が奪われてしまう感覚が苦手で全然好きじゃなかったんですよ。

一方で、大学生のときから個人の可能性を開放したいというビジョンを持っていました。

そのためにはどうすればいいのかを突き詰めた結果、個人ではなく組織に働きかけて、一人ひとりが輝けるよう組織のあり方を変えていくことがとても大切だと感じるようになり、組織づくり支援に携わることになりました。

Q2. どうしてフリーランスに
興味を持ったの?

私は幼少期のころから自己肯定感がとても低かったんです。兄からは「お前は絶対にホームレスになる」と言われていて(笑)。幼かった自分は、信じていました。

そんなコミュニケーションのなかで、だんだんと「自分には価値がない」、と思い込んでしまっていました。

だからこそ、他の人よりも努力をして、もっと価値のある人間にならなくちゃと思い、独立して自分の価値で仕事をすることに興味を持っていました。

フリーランスになるために

フリーランス_組織コンサルタント3

Q3. 退職の決め手はなんだったの?

退職の決め手は2つありました。

1つめは、仕事をやりきった達成感です。営業として、社内の最年少連続目標達成記録を更新し、会社が求める人物像をクリアできていた感覚がありました。なおかつ、当時、会社のなかで自分を強烈に成長させたいというテーマやワクワクする目標がみつかりませんでした。

2つめは、「個人の可能性を解放する」ための手段は、「組織開発」だけではないなと感じたからです。当時のチームの中には精神的にストレスを感じ、十分にパフォーマンスを発揮できていない仲間がいました。

私は自分の組織で、大好きで素晴らしいチームメンバーが「夢や想いがあり、頑張りたいのに頑張れない」状態をみて、とても悔しく感じ、どうしたらもう一度心地よく働けるようになるのか考えました。

もちろん当時の組織にも課題があり、よりいい組織にするための施策を打ち、改善を図っていました。

ただ、私は、個人の物事の捉え方、考え方やプライベートの時間の使い方も大事だと感じていました。個人の心のケアや、物事の捉え方のトレーニング、土台となる安心安全な繋がりなど、社会のなかで「個人の可能性を解放する」ためには、所属する組織だけではなく、個人にもアプローチをする必要があると感じました。

Q4. フリーランスになるために
着手したことは?

正直、今後の仕事について戦略を描いて退職したわけではありません。

漠然とビジョンからはブレずに、自分が得意な領域と経験のある領域でやっていくんだろうなとは思っていましたが、具体的にどこでどんな仕事をしていくかはまったく決めていませんでした。

Q5. そのタイミングで
不安はなかったの?

退職したときは開放感に満ちていて、将来に対する不安はありませんでした(笑)。

半年程度は貯金だけで生きていけるくらいの蓄えを持っていましたし、「お仕事お疲れさま」と自分に言ってあげる気持ちで退職したので、まずはのびのび楽しもうと思っていました。

フリーランスとして生きていくのがどうしても難しければ、会社に戻るか、第2新卒枠で転職をする、あるいは物価の安い東南アジアで生活することもできるなと思っていました。

フリーランスになってみて

フリーランス_組織コンサルタント4

Q6. 仕事を獲得しはじめようと
思った経緯は?

実は、退職して1ヶ月で家がなくなってしまったんです(笑)。

仕事を辞めてから、当時の恋人と都内で家を借りて暮らし始めたのですが、1ヶ月後に別れてしまい、私が家を出ることになりました。

仕事も彼氏も家もなくなり、「自ら稼いで生きていかねば!」という危機感が一気に襲ってきました。

Q7. はじめはどんな仕事を
どうやって獲得したの?

退職することをFacebookで報告すると、投稿をみた数名の方から、「これからなにするの?」とご連絡をいただきました。

その方々に「なんでもやるのでよろしくお願いします!」とお声がけをしたのが始まりでした。

はじめは2種類の仕事をいただきました。1つめはキャリアアドバイザーの仕事です。就活生と面談をし、その人にあった仕事の軸を決めて会社を紹介する、いわゆるエージェントの仕事でした。

2つめは、人材紹介業の立ち上げ支援でした。

Q8. そこからどうやって
仕事を増やしていったの?

会う人会う人に「なんでもやるので仕事をください!」と言っていました(笑)。

今までやってきたことや自分のスキルを伝えつつも、どんなフェーズの仕事でもやりますという意気込みでしたね。

そのなかでも「個人の可能性を解放したい」という自分のなかでのビジョンは大切にしていたので、やりたいことから大きくブレた仕事はしていませんでした。

いただいた仕事のなかでも、より給料や案件を増やせるように動いていましたね。

Q9. 自分が実現したいことは
どのように着手したの?

はじめは、自分が今やっている仕事のなかで、自分のビジョンを実現するにはどうすればいいかを考えて動いていました。

たとえば、キャリア面談ではフォーマットにある質問をするだけではなく、自分なりの視点でその人の味を引き出す質問を加えて、その人の可能性を広げる面談にできるよう工夫していました。

また、既存の仕事だけではなく、自分のビジョンをビジネスに落とし込むにはどうすればいいのかをつねに考えています。

加えて、個人への働きかけを強化するため、半年間スクールに通ってカウンセラーの資格を取得しました。

仕事で心の病になってしまった方へのカウンセリングを学び、個人へアプローチすることでビジョンを実現しようと動いています。

Q10. フリーランスになってみて
よかったことは?

夢や妄想が広がることです。

会社員のころは会社での仕事内容や年次に捉われていましたが、フリーランスになると考え方のストッパーが外れた感覚があって、普段から「こんなビジネスモデルいいかも」「こんなふうになりたい」と自由な発想ができるようになりました。

今この瞬間にどれだけ落ち込んでいても、自分次第で未来が変えられると思えるので、前向きに今を捉えられることが多くなったと思います。

また、そんな未来をシェアできる仲間と出会えたのもよかったことの1つです。

Q11. フリーランスになってから
大変だったことは?

発想の自由度が広がり、ワクワクするぶん、自分が一番納得感のある戦略を描くのは難しいなと思います。

また、未来を描いたあとは、それをきちんと実現していけるセルフコントロール力が必要だと感じますね。

何かを我慢するのは嫌いで、ワクワクするほうへ流れていきたいという気持ちもあるので、塩梅が難しいですね。

挑戦することへの不安に支配されると、結局自分ができることしかやらなくなるんですよ。いつまでもコンフォートゾーンに身を置いていると、その瞬間は心地いいですが、長期的に見ると、そこを抜けて挑戦していったほうが自分自身を好きになれる気がしています。

そのために、日々の短絡的な恐怖や不安を乗り越えて努力しつづけるのはやはり困難な道のりです。また、私自身が人と会話したほうが、考えが深まり、頑張れるタイプなので、1人で働くことの大変さを感じるときもあります。

フリーランスになった今

フリーランス_組織コンサルタント5

Q12. 現在の具体的な
仕事内容は?

人の可能性を解放することを目的として、2つの軸で仕事をしています。

1つめは組織作りの支援です。企業から依頼を受けて、組織作り支援のコンサルティングや業務代行をおこなっています。

2つめは個人の支援です。キャリア支援スクールの運営や講師を務めたり、個人のカウンセリングをしたりすることを仕事としています。

Q13. 仕事がある1日の
スケジュールはどんな感じ?

book 1日のスケジュール
8:30 起床、3日に1回筋トレ
9:00 採用支援をしている企業の採用面接
12:00 昼食、休憩
14:00 組織コンサルの仕事。クライアントや内部でのミーティング、資料作りなど。
20:00 キャリア支援スクールの授業
24:30 就寝

自宅で仕事をしているので、仕事の合間を縫って家事をしています。昼休憩はたっぷりめに取って、お昼寝や好きなスイーツを買いにいく時間にしています。

土日は同棲している彼と一緒に過ごします。平日のどこか1日はゆるっと過ごす日にしています。

既存の仕事をしつつ、新しいことにもトライしたいフェーズなので、既存の仕事を詰めすぎず、空いた時間でモヤモヤしたことを解消したり、事業構想を練ったり、人に会いに行ったりというフリーの時間を作るようにしています。

Q14. 今後フリーランスとして
何をしていきたい?

もっと分野を絞って専門性を高めていきたいと思っています。

今は意識的にさまざまなジャンルの支援やコンサルティングをおこなっていますが、今後は組織コンサルのなかでも特定の分野を深掘りしたいです。

また、自分を表現する仕事の割合を増やしたいと思っています。委託される仕事は、自分の味を出しつつも依頼に対して応えることがベースなので、自由度高く表現できる仕事をしていきたいと思っています。

目指す人へのメッセージ

メッセージの画像

一人ひとりにその人しかできない得意なことや才能があって、それを咲かせる場所は自分自身で探す必要があります。

今はなかなか芽が出なくても、場所を変えれば必ず咲ける場所があるので、自分を抑え込まずに可能性を信じてトライアンドエラーを繰り返してほしいです。

同じことを長く続けることが美学と語られることもありますが、そんな空気感は気にせず、やりたいことをやって違うと感じたら方向転換し、またトライすること。

まるで旅をするかのように人生を生きて、自分を表現できるものや場所を探してみてください!

いかがだったでしょうか?
以上、人の可能性を解放する組織コンサルタントのあさかさんの生き方・働き方のストーリーでした!
あなたの今日もtoiroな1日にしませんか?