目次
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はじめに
Q1. 自己紹介をお願いします!
こんにちは!はっぴーに働く人たちの生き方・働き方を散策するメディア「toiro magazine」のプロデューサーをしている、自称フリーランスのお兄さんことたくにぃです。
本日はフリーランスであり世界一周中のはっちーさんにお越しいただきました。今はオーストラリアでワーキングホリデーをしているはっちーさん。
一見キラキラして見える、「旅しながら働く」というライフスタイルは実際どうなのか?リアルなお話を伺います!
では、はっちーさん、自己紹介をお願いします。
はっちーと申します。フリーランスでWebライターをしており、以前このtoiro magazineでも執筆していました!
今は世界一周の途中で、オーストラリアのケアンズにてワーキングホリデーをしています。よろしくお願いします。
ありがとうございます。本日は、はっちーさんがどのようにしてフリーランスになったのか、実際に旅しながら働いてみて何を感じたのか、今どうしているのか、順に伺っていきますね。
よろしくお願いします!
旅しながら働くために
Q2. どうやって長期の海外旅を実現しようと思ったの?
そもそも、どうして世界一周に興味を持ったのでしょう?
親戚がよく海外へ行っていた影響で、幼いころから漠然と海外への関心を持っていましたね。
2020年に約3週間かけてアメリカを横断したのですが、自分が知らなかった自分に出会えた感覚があり、とてもおもしろかったんです。もっと新しい自分を見つけたくて、世界を旅したいと思うようになりました。
長期で海外を旅するために、どんな計画をたてましたか?
まずはPCひとつで時間と場所にとらわれずに働く「ノマド」になれば、海外に長くいても仕事ができるのではないかと思ったんです。「じゃあフリーランスになればいいんだ!」と。
すごい決断(笑)。
Q3. どうやってフリーランスになったの?
それで、フリーランスになるためにどんなことをしたのですか?
当時はPCで働けるスキルがなかったので、どの職種がよいか探すところからはじめました。
まずは、興味をもったプログラミングを1年ほど勉強しました。プログラムをつくるのは楽しかったのですが、保守運用には気持ちが乗りませんでした。クラウドソーシングサイトで案件を探してみると、保守運用系の仕事がとても多いと知り、プログラマーの道はあきらめたんです。
プログラマーとしてノマドになり海外へ行く計画は崩れてしまったのですね。そこからどうしたのでしょう?
たまたま知人から、「ライターを育成するシェアハウス運営を始めるけど、参加しない?」と声をかけてもらったんです。
もともとブログを書いていたこともあり、ライターにもなんとなく興味をもっていたので、参加を決めました。
切り替えが早い…(笑)。
ライターの仕事は実際にやってみてどうでした?
文章を添削してもらえるのが楽しかったです!
自分は文章がうまいと思っていたのですが、はじめて執筆した記事を添削してもらって、まだまだこんなに改善点があるのだと驚きました。
知らないことを知れるのがおもしろくて。楽しいからこれは続けられると思い、本気でライターになろうと決めました。
おー、ここから本気でフリーランスのライターを目指すことになったのですね。
それで実際長期の海外旅は行けるようになったんですか?
クラウドソーシングの仕事に応募して、Web上で仕事をいただいて納品できたときに、世界一周に行こうと決めました。
この流れならたとえ海外にいたとしても、完全リモートで旅しながら仕事していける!って思えたんです。
PCで仕事をしながら世界一周に挑戦
Q4. 旅しながら働いてみて、
実際どうだった?
フリーランスのライターとして、コツコツ実績を積み、いざ世界一周へと旅立ったはっちーさん。
「旅しながら働く」を実践してみて、どうでしたか?
タイからスタートしたのですが、最初はめちゃめちゃ楽しかったです。「ついに実現できたぞ!」って。
でも2週間たったころから、ちょっとずつ「僕のしたかった旅ってこれだったんだろうか?」と、違和感を覚えはじめました。
どういうことですか?
旅に没頭できていないことが自分にとってストレスだったんです。
旅をしながら仕事について考えなくてはいけなかったり、旅の時間から仕事の時間に切り替えないといけなかったり。
たとえば、翌日の移動や宿泊先を調べているときに、「あ、明日は〜時からミーティングがあるんだった!」と仕事についても考えないといけないことに違和感を覚えていましたね。
なるほど…旅を思いっきり楽しめていなさそうですね。
そうだったんだと思います。
ある日、おもしろそうな外国人が同じホステルに来たんです。でも僕は仕事のミーティング中だったので、一緒にご飯に行けなくて。話すタイミングもなく彼は去ってしまいました。
仕事が片付いたあと、「行きたかったなあ。あれ、自分がやりたい旅ってこれだっけ?」と後悔したのを覚えています。
ここで、僕がしたかった旅は、ずっと旅のことだけを考えて、旅のなかにずっと身を置く、そんな旅だったんだな、と気づけたんです!
Q5. 「旅しながら働く」違和感に
気づいてからはどうしたの?
その違和感に気づいてからなにか変えたんですか?
自分なりに旅と働き方のバランスを改善してみたんです。ここまで思い切り旅を楽しんで、ここから数日間はこもって仕事をする、のように旅の時間と仕事の時間を明確に区切ってみました。
「旅しながら働く」ではなく、「旅」と「仕事」を切り分けてみたんですね。
はい。でもうまくいきませんでした(笑)。僕は切り分けられなかったんです。
いくら「仕事の時間」と決めていたとしても、おもしろそうな人がいたら付いていきたいし、おもしろそうなことがあったら行きたいって思ってしまう自分を止められなかったんです。
これを我慢したら僕が旅にきた意味がなくなってしまうし、僕が理想としている旅ではない、とはっきりわかりました。
「旅しながら働く」というスタイルが、合う合わないは人それぞれですし、やってみなきゃわからなかったことなんですね。
ちなみに、「旅しながら働く」こと自体は実現可能だったのでしょうか?
はい。ライターの仕事で稼ぎながら旅をすること自体は可能でした。ただ僕の理想とする旅とは違いましたね。
それからいろいろあり、いったん日本に帰国しました。
新たなカタチで世界一周に再出発
Q6. 今はどんな方法で
旅しているの?
ノマドとして旅しながら働くのは合わないと気づいて、世界一周はやめてしまったのでしょうか?
いや、あきらめてないです!仕切り直そうと思ったんですよ。
「旅しながら働く」ではなく、事前に資金を蓄えてから旅だけに集中する世界一周に切り替えました。
どうやってお金を貯めているのでしょうか?
そこで、今はワーキングホリデーでオーストラリアの農場で働いています。
もともと世界一周中にオーストラリアに行くつもりだったので、オーストラリアを味わいながら、世界一周のための資金を貯めることができて一石二鳥なんです。
「旅しながら働く」ではないけれど、海外で働いているんですね!
そうなんです。でもライターとして旅しながら働いていたときとは感覚が違って。
オーストラリアで働くのは、僕にとっては仕事というより旅の一部なんです。仕事そのものがここでしかできない経験なので。
今は仕事に時間を使っているような違和感はなく、旅のなかにずっと身をおいている実感があります。
Q7. 今後の予定は?
そうすると、もうライターの仕事はやらないのですか?
いえ、ゼロにはしません。ライターの仕事は基本的にはストップしているのですが、旅に関するライティングだけは一部続けています。
そうなんですね。それは収入の足しにしているのですか?
いや、収入目的ではないです。ファームジョブが収入源で、ライターの仕事はほんとうに少しだけ、将来のために続けています。
日本に帰ったあと明確な計画があるわけではないんです。でも、少しでもライティングを続けていることで、帰国後もWebライターでいられると思っていて。自分に選択肢を残す意味で続けています。
なるほど!
ちなみに、今後の旅の予定を教えていただけますか?
ファームジョブを終えたあとは、オーストラリア国内をロードトリップしてからニュージーランドへ行きます。ニュージーランドからベトナム、ユーラシア大陸からヨーロッパへと世界一周を続けていく予定です!
Q8. 旅のカタチを変えながら、
学んだことは?
計画を切り替えながら世界一周を続けてきて、はっちーさんが学んだことを教えてください。
やってみなければわからない、ということですね。
自分の想像できる範囲は限られていて、実際に何が起こるかはやってみないとわからないのだと身にしみて感じました。
でも、やらないとわからないからやらないのではなくて、やらないとわからないからやってみるのが大切だと思うんです。
計画通りにいくことがすべてではないですよね。でも、はっちーさんは計画が変わっても楽しそうです(笑)。
あとは、違和感をないがしろにせず、自分に素直でいることも重要だと実感しました。
僕の場合、「旅しながら働く」スタイルが自分にとって理想の形ではなかった、という違和感に素直になってよかったと思っています。
本日は貴重なお話をありがとうございました!
今回は、ノマドとして世界一周に旅立ち、何を感じどのように切り替えていったのか、リアルなお話を伺いました。
プログラマーからライターへ。旅しながら働く方法から、ワーキングホリデーで資金を貯めたのちに旅する方法へ。実践して変更しながら自分に合った方法を見つけていったはっちーさん。
皆さんも、興味のあることにぜひ一歩ふみだしてみてください。