「人の“夢中の景色”を引き出したい」。元公務員が認知科学コーチングを学んだ理由

「人の“夢中の景色”を引き出したい」。元公務員が認知科学コーチングを学んだ理由

フリーランスのストーリー

今注目を集めている「フリーランス」という働き方。

自由で憧れのワークスタイルに見えますが、その裏には努力や苦悩がたくさん隠されています。

今回お話を聞いたのは、“認知科学コーチング”を使ってさまざまな仕事に携わる“プロコーチ”のもとこさん。

肩書きや条件ではなく、自分と向き合ってキャリアを選び続けてきたと言う彼女に、キャリアに対する考え方や、自分のやりたいことを仕事に結びつける方法について伺ってみました。

アーティスト&プロコーチ

もとこ

もとこさん

新卒で国家公務員になり、佐賀県へ出向。その後ベンチャー企業へ転職し、不動産やIT分野の公民連携プロジェクトや、大企業×ベンチャーの連携事業などさまざまなプロジェクトに参画し、コンセプトメイクや企画立案に従事する。現在は、経営者・アーティストなどを対象にしたサポートやコーチングを行うとともに、自身もアーティストとしてアート分野で活動を行っている。
このインタビューは
\ 音声でも聴けます/
\ このインタビューは音声でも聴けます/

コーチングと出会う前

フリーランス_アーティスト&プロコーチ2

Q1. これまでのキャリアは?

大学院を卒業して、新卒で国家公務員になりました。大学院で総合政策を専攻していて、総務省のインターンシップに参加したのがきっかけです。

入省してから2年ほど地方創生に関する仕事を担当していたのですが、そこで「人の顔が見える仕事」の面白さに気付いてしまって! 所属先が変わってからも、人や地域に向き合って役立てるような機会を探していました。

結局公務員として4年間働いてから、Facebookで見つけた会社に飛び込みました。「今いる場所から前に進むためには、飛び込むしかないな」って思ったんですよね。

そこからいろいろな仕事を経験して、「一人ひとりの人生にもっと寄り添う仕事がしたい」と思うようになったので、「認知科学コーチング」の勉強を始めました。

Q2. どうやって認知科学コーチングに
出会ったの?

認知科学コーチングを学んでいる人から、たまたまコーチングを受けたのが最初の出会いです。自分の本音ややりたいことを聞かれていくなかで、「こんなに深掘りされるんだ!」とびっくりしました。

そのときちょうど、企業や人からニーズを聞くような仕事をしていたんですが、「私は本当に“本音”を聞けているんだろうか」というモヤモヤがあったんです。

そこで、認知科学コーチングを勉強すれば、よりクライアントの本音を引き出せるし、仕事としてもいい結果に繋がるんじゃないかと思い、勉強を始めました。

Q3. どうしてコーチングを
仕事にしようと思ったの?

認知科学コーチングって「人に止められても夢中になってしまうような自分の行動(want to)を理解して、現状を突破して本音で望む未来へ進む」のをお手伝いするものなんですが、そのときはまだ「自分の want to」が明確にわかっていなくて。

認知科学コーチングを勉強し始めたとき、改めて「自分の want to」が何なのかを考えてみたんです。すると、「取引先の本音が聞き出せていない」ことに対して気持ち悪さを感じていたことを思い出しました。別に会社から「本音を聞き出してくれ」と言われていないのに、です。

そこで、「人の本音を引き出すこと」や「人が本当の自分を表現できる状態で、夢中になっている景色を見せてもらうこと」が私のやりたいことなんだと気付き、コーチングを仕事にしようと思うようになりました。

コーチングを仕事にするために

フリーランス_アーティスト&プロコーチ3

Q4. コーチングを仕事にするために
どんな努力をしたの?

はじめは、オンラインのコーチングスクールで学んでいました。通っていたスクールでは、最終的にお金をもらってサービスを提供していいレベルになるところまでカリキュラムが用意されていたので、とにかく“勉強”と“実践”の日々でした。

本を読んだり講義を聴いたり、まずはひたすらインプット。それから実際に学んだことを試すため、知り合いに無料でコーチングを受けてもらって反省点を出して、それをまた改善するということを繰り返していましたね。

Q5. その後、
どうやって集客したの?

まずは、友人や知人にモニターになってもらい、無料でコーチングさせていただきました。

このモニター期間を通して、自分自身がどういった人をお客さんにしたいのか、自分が提供するコーチングは相手にどんな価値をもたらせるのかを、自分自身で理解することができました。

さらに、モニターを募集して実践を繰り返すなかで、私がどんな想いでコーチングをしたいのかを、まわりの人たちに知ってもらえたことが大きかったと思います。

本気でまわりに想いを伝えると、自然と結果につながってくるんだと感じました。

複業というキャリア

フリーランス_アーティスト&プロコーチ4

Q6. どうして複業という
キャリアを選んだの?

私は、長期的な計画を持っているわけではなくて、今の自分にとって1番チャレンジングで、自分らしくいられる状態が、たまたまこの状態だっただけなんですよね。

認知科学コーチングでは「現状では到底届かないレベルのゴール」を最初に決めるんですが、私は仕事において「悔いなく生きる人生を作り、そこに自分らしく寄与できる仕事をする」ということを決めていて、その想いに沿ったゴールを設定しています。(人に言うものではないので、詳しくは内緒です。また、日々更新もしています。)。

キャリアを選ぶときも、そのゴールに向かって進んでいるだけ。そのために必要なことはやるし、必要のないことは手放すようにしています。

Q7. 複業というスタイルに
なってよかったことは?

仕事の話をいただいたときに、「私はこんな人に対して、こんなことがやりたいんです」というのを伝えられるようになったのがとても大きいです。

会社員を長く続けていると「嫌なことも仕事としてこなさなければいけない」という心持ちが強くなってしまいがちですが、実は、自分が夢中になれる仕事をしたほうが成果が上がるんですよね。

いつも必ず夢中になってしまうこと、なぜか人よりもうまく出来てしまうことを自覚して集中すれば、成果が出ないわけないんです。

今の働き方のおかげで「自分のことを活かせるステージをきちんと説明すること」が、自分の価値を楽しく発揮して働けるようになる秘訣なんだと気付くことができました。

今とこれから

フリーランス_アーティスト&プロコーチ5

Q8. 今はどんな仕事をしているの?

コーチングセッションをはじめ、経営者さんやアーティストさんのサポートやアート活動など、本当にいろいろなことをしています。

ただ、すべての仕事に共通しているのは「その人の考えていることや、やりたいことを全部聞く」ことです。

人の本音を聞きだして、その本音の「やりたい」を言葉やアートで表現して、共有して、どんなことをやるのか合意を取る、ということをいろんな人に対して1日中繰り返してます。

Q9. いろいろな仕事や
機会をもらうコツは?

まずは、自分が本音でやりたいことを自覚することが大切ですね。自覚していれば、さまざまな仕事や機会に対して「これは私がやりたいことだ!」と気付くことができます。

そのタイミングで「私はこういうことが好きなんですが、その仕事ってご一緒できたりしませんか?」と提案ができるようになり、気付いたら仕事になっていたケースもありましたね。

また、自分がどんな想いでどんなことを本音でやりたいのか、常日頃から発信していると、「これやってみると楽しいんじゃない?」「こんな企画があるんだけど参加しない?」と声をかけてもらえるようになります。

私の場合は「人の本音を聞き出して、その人が夢中で生きられるようにするのが好き」という話をいろいろな場所で言っていたら、アーティストさんのお手伝いや書籍のコンサルティングにつながりました。

「よく見せよう」と打算的になるのではなく、本音で話していれば誰かに届くんですよね。

Q10. 仕事がある1日の
スケジュールはどんな感じ?

やりたいことが基本的に仕事ばかりなので、起きてから寝るまで仕事に関することをやっています。本業も完全フルリモートなので出勤もないですし、朝起きたら最速でやりたいタスクから始めて、1日中仕事をしています。

ただ、自分の体とメンタルの純度を高めることはとても大事にしているので、パーソナルトレーニングジムに通ったり、エステに行ったり、CBDオイルでリラックスしたりと、積極的にケアをしています。

Q11. 今後はどんなことを
していきたい?

コーチとしての腕を上げて、もっと多くの人の本音を引き出せるようになりたいです。

それと、「人の本音が引き出されてしまう場」もどんどん作っていきたいですね。私は、ビジネスマンが普通に仕事をしながら、演劇などの舞台に立ったり、アートをしたり、自分自身がアートになったりすることを当たり前にしたいんですよ。

そんな、「飾らない自分本来の姿って素晴らしいんだ」ということを自覚して、もっと自分本来の姿でいられる人を増やすための場所を作り、最終的にはそれらを“アートの1つのジャンル”として確立したいなと思っています。

目指す人へのメッセージ

メッセージの画像

「自分が夢中になれる景色」はその人自身が思っている以上に価値があるものです。だから怖がらずに自覚して、人に話して、やりたいと思ったらやってみて、自分にしかない輝きを人生で使い切ってほしいなと思います。

どんな立場でも、それが必ず“悔いなく生きる人生”の最初の突破口になります。まずは1歩目として、ぜひ考えてみてほしいなと思います。

いかがだったでしょうか?
以上、もとこさんの生き方・働き方のストーリーでした!
あなたの今日もtoiroな1日にしませんか?