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フリーランスになる前
Q1. 新卒では
どんな仕事をしていたの?
新卒で株式会社日本創造教育研究所に入社し、営業に配属されました。電話営業がメインで、毎日100件ほど電話していましたね。
でも、入社して11ヶ月で退職してしまったんです。つらいなぁと思いながらも100%以上の力を出し切って電話営業に挑んだら、結果的に年末目標を140%達成したんですね。
この結果で、さらに責任のあるエリアや数字目標を持つことになってしまい、次第にプレッシャーに耐えられなくなっていきました。
Q2. 退職の理由は?
目標達成に向けて無理し過ぎてしまっていたこともあり心も身体も燃え尽きてしまって、辞める前の1ヶ月は毎日泣きながら仕事をしていました(笑)。
なかでも退職の決め手になったのは、新卒採用イベントに出席したことです。就活生のみなさんに会社の魅力を話す立場だったんですが、自分の置かれている苦しい状況と、話している内容のちぐはぐさに気づいてしまって…。
そのギャップに気づいてしまったことで心が折れ、翌日から起き上がれなくなってしまいました。天井をただぼーっと見つめながら身体に力が入らない状態でしたね。家族も心配していたので病院へ行き、診断書をもらって休職に入りました。その後、休職を経て退職しました。
Q3. 退職後はどう過ごしたの?
退職後は、やりたいことがすべてなくなってしまい無気力な日々で…。でもしばらくすると、昔からリゾート地に住み込みで働く「リゾートバイト」をやってみたかったことを思い出したんです。
一度チャレンジしてみようと、栃木県にあるスキー場のモスバーガーで働き始めました。
すると、そこで「正社員だけが自分の人生の選択肢ではない」と気づくことができたんです。歯科矯正費用の100万を貯めるために働いている人、本業は農業でオフシーズンだけリゾートバイトしている人、雪が好きだからスキー場で働いてている人など、さまざまな生き方に出会えましたね。
当初、リゾートバイトは1ヶ月だけと決めていて、その後はまた正社員として転職活動を頑張ろうと決めていました。でも、リゾートバイトには「好きだからこの仕事をしている」という人がとても多かったんです。そこで初めて「好きなことを仕事にしていいんだ」と気づくことができ、旅をしながら働くことに興味を持ち始めました。
フリーランスになっていく過程
Q4. どうして経理を
することになったの?
白馬村のホテルで経理主任を任せてもらったことがきっかけです。
栃木県でのリゾートバイトの後も、もっといろんな生き方をしている人と出会いたいと思い、約1年間旅を続けました。そのなかでも一番住み心地の良かった長野県白馬村に移住を決めたのが24歳です。
そこでご縁があり、現地のホテルから業務委託で経理を任せていただくことに。ここで初めて経理の楽しさに気づいたんです!
当時、経理の経験は大学時代に簿記1級を取得していたり、実家の会社の経理を手伝ったりといった程度。たまたま家族で泊まったホテルの方に「白馬村に住みたいんです!経理もできます!」とお伝えしたところ、ぜひと依頼してくれました。
実際に経理のお仕事に携わってみると、もともと好きだった簿記の知識を実務に活かせた瞬間に「こんなに経理っておもしろいんだ!」と実感できて。目の前の経営課題を、頭を使いながら自分の知識で改善していくプロセスにやりがいを感じ、すぐに経理主任にも抜擢されました。
Q5. その後、仕事は順調だったの?
1年ほどホテルの経理主任を経験したころに、ホテルが休業に入ってしまったんです。ありがたいことに、東京にある本社でフルリモートで経理の仕事を続けられることになりましたが、これだけでは生活費が足りなかったので並行して別のお仕事も見つけたいなと思っていて。
経理の仕事をずっと続けたい、好きな場所で働きたいという想いだけは決まっていたので、「フルリモートで雇ってください!」と、税理士事務所に20社ほど応募し、落とされまくりました(笑)。
自己紹介動画なども制作して送っていましたが、面接にも進めなかったです。2ヶ月ぐらいずっと仕事がなくて焦っていましたね。
今の収入だけでは暮らしていけないので、また正社員に戻るか、実家の会社を手伝うかといった選択肢も考えながら、オンラインで簿記の講師をしてなんとか生活費を工面していました。
Q6. その状況から
どうやって脱したの?
税理士事務所へ猛アタックしていたころ、偶然フリーランス経理の方と知り合ったんです。たまたま引越し先でゴミ出しの方法を質問した相手がフリーランス経理をされている方で。
この出会いをきっかけに一緒にご飯を食べたり遊んだりする仲になりました。その方のお仕事の話を聞くなかで、どんどんフリーランスという働き方に憧れ、フリーランス経理を目指すことにしました。
フリーランスになってみて
Q7. はじめは仕事をどうやって
獲得していたの?
知り合ったフリーランス経理の方の案件サポートが最初の仕事です。その方は、ちょうどご自身のメイン業務を経理からコーチングに切り替えたいと思っていたそうなんです。
その方の持っていたクライアントを1社だけ任せてもらい、4ヶ月ほど教わりながら一緒にお仕事させていただき、フリーランス経理のキャリアがスタートしました!
とはいえ、その4ヶ月間は修業期間ということもあって単価はとても安かったですね。その1社を1ヶ月1万円で業務を受けていました…!
Q8. 順調に仕事を増やせたの?
最初、新規の顧客は一向に増えませんでした。人に相談してみたりして、自分でもどうやったらフリーランスとして経理の仕事を見つけることができるのかたくさん考えましたが、長野の田舎にいたこともあってうまくいきませんでした。
このころ、2ヶ月間ほど、知り合った個人事業主の方と合同で「フリーランス向けの経理講座」のようなセミナーを開き、みずからいろんな場所へチラシを配って活動していました。でも、うまく集客もできず、仕事にも繋がらず、心が疲れ果ててしまいました。
Q9. どうやって仕事は
増えていったの?
とにかく足を動かし続けたことですね。
フリーランス経理として1年が経ったころに「いよいよ新しい仕事を獲得しないとやばい!」と思い、人との出会いをつくろうと動き始めました。
税理士事務所が主催しているイベントに参加して人脈をつくったり、インスタで追っていた方のオフ会に参加してみたり、会う人会う人に「私はこういう経理でありたくて、こういった会社さん知りませんか?」と伝えてみたり…。
すると、人から人へ紹介の輪が繋がって、仕事として実ることも増えてきたんです。今では、私の挑戦を応援してくれるお客さまがたくさんいます!
Q10. 人から応援してもらうために
具体的になにをしたの?
「まず先に、私が応援する!」ですね(笑)。
言われた業務だけではなくて、積極的に経営の改善点を提案したり、業務の効率化が図れるように資料を整理したりしました。先に結果を出すことで、信頼してもらえる環境づくりを心掛けています。
今とこれから
Q11. フリーランスになってみて
よかったことは?
正社員時代に比べて、めちゃめちゃ気持ちがラクで楽しいです。
「好きな人たちと好きな場所で生きていく」をモットーにしているのですが、好きで選んだ仕事をして、好きな場所で暮らして、毎日が「好き」であふれています。
Q12. フリーランスになってから
大変だったことは?
以前から、結婚して子どもを生みたいと思っていたんですが、妊娠・出産といった今後の生活と仕事との両立は不安が大きいです。
ライフステージが変わるごとに自分の働き方がどう変化していくんだろうという不安はいつもあります。日々、業務に追われているので仕事と生活のバランスをとるのは大変ですね。
Q13. 今後どんなことを
していきたい?
これまでと同様に、目の前のお客さまを大切にしていきたいです。
新たに挑戦していきたいことは、セミナーや講座で経理の面白さや、業務の効率化について伝えていくこと。1対1ではなく、1対大勢へ経理について発信できるようになることが目標です。
理想は、私の仕事を公開していきながらフリーランス経理の道についても広く発信していくことです。次は私自身が、フリーランス経理を目指す人の応援をしたいです。
目指す人へのメッセージ
「直感で生きてみよう」ですね。
私自身、これまでの人生を振り返ると直感で行動したことばかりが成功しているんです。
どうなるかわからない不安があっても、やってみたいと思えることに挑戦してほしい。
リゾートバイトを経験したからこそ実感しているのは、仕事は何だってあるということ。だからこそ、私は「日本にいる限り失敗してもきっと死ぬことはないはず!」と信じているんです(笑)。
「失敗したら失敗したときに考える」という考え方を大切にしています。
いかがだったでしょうか?
以上、たまちゃんの生き方・働き方のストーリーでした!
あなたの人生が一歩でも前に進むような、お役に立てる記事になりますように。