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お仕事詳細
Q1. グラフィックデザイナー
ってどんな仕事?
問題をデザインで解決する仕事です。アーティストは目に留まる作品を作りますが、デザイナーは目的達成をするための作品を作る仕事だと思っています。
たとえば、名刺のデザインを頼まれたとします。目に留まるデザインを考えるのも大事ですが、名刺によってその人の仕事が増えるようなフォント、色味、見せかたなどを考えてデザインするのがデザイナーの役割です。
相手の目的を達成するにはどうしたらいいか、つねに考えながらデザインをしています。
たとえば、スーパーのチラシはごちゃごちゃしているけど、見たいものしか目に入らない人間の仕組みを利用した、販売に向いているデザインなんです。
Q2. 今までその仕事で
どんなことをやってきたの?
Webと紙媒体のデザインは知識が違って、私は紙媒体をメインで行っています。
おでかけを楽しむ体験ギフトを提供している『アソビュー! ギフト』で記念日や母の日のパッケージデザインを担当したり、福島の医療機器メーカーではグルテンフリーパスタのパッケージを担当しました。他にも京都のイベントロゴなど、小さい名刺から大きなポスターまでさまざまなデザインをしています。
Q3. 実際の報酬はどのくらい?
あくまで一例ですが、ゲストハウスのロゴデザインを12万円、イベントのイラストとロゴデザインを27万円で請けたことがあります。
単体で聞くと多く見えますが、実際には2~3ヶ月かけてする仕事が多いので、実はそうでもなくて。平行して6本もの案件を進めることもあります。
だから、1ヶ月に100万円が入ることもあれば、0円のときもあります。着手してから納品までが1ヶ月未満だと、スケジュールがかなり忙しくなるので、特急料金として30%をプラスでいただくこともあります。
Q4. グラフィックデザイナーの
面白みややりがいとは?
同じ仕事が1つとしてないことです。案件ごとに要望や対象、クライアントが違うため、毎回新たな気持ちで取り組めます。
アウトプットとして目に見える成果物があるのもやりがいに繋がります。友人から「デザイン見たよ!」と私の作品の写真が送られてきたときには、「本当に手に取ってもらえているんだ」と感動します。
その仕事ができるようになるまで
Q5. なぜグラフィックデザイナーに
なろうと思ったの?
美術大学に入学したころからデザイナーになろうと思っていました。授業はテキトーに受けていた…と言うと怒られるかもしれないけど(笑)、50%ぐらいの力で受講して、学外での活動をメインでしていました。
「表現して誰かの心を動かす」のがグラフィックデザイナーの面白いところだと感じます。
Q6. どうやって
グラフィックデザイナーに?
グラフィックデザイナーは国家資格がなく「自称」なので、名乗ってしまえば誰でもなれますが、取り返しのつかない仕事の事故が起こりやすい職業でもあります。
最初は独学ではなくて、会社に入ったほうがスキルの取得が早いと思います。細かいノウハウや知識を、直接現場で学ぶのがおすすめです。
私は大学卒業後、広告代理店からの仕事を請け負う制作会社でデザイナーとして働いていました。女優さんを起用した飲料水広告や、CM連動があるような広告のワンビジュアルなど、規模の大きいものをメインに携わりましたね。
その後、独立してフリーランスのグラフィックデザイナーになりました。
Q7. グラフィックデザイナー
ならではの仕事獲得方法は?
デザイナーはトーク力よりポートフォリオなどの「作品」が大事になってくるのが特徴です。今でも、ポートフォリオが一人歩きして仕事をもらえることがあります(笑)。
私自身の性格などよりも、私の作品の雰囲気を見て連絡が来ることが多いので、ポートフォリオがいかに重要かがわかります。
デザイナーは、ぜひポートフォリオの作り込みを意識してみてください!
また、継続案件がほしい場合、仕事のしやすさやコミュニケーションの円滑さが重要になってくるので、人柄のよさももちろん大切です。
その仕事を目指す人へ
Q8. その仕事を目指すなら
まずは何をしたらいい?
まず、最初の一歩としては、lllustratorとPhotoshopを契約することです。特にIllustratorはマストで使いこなせるようにしてください!日本の印刷は基本的にIllustratorで入稿することを想定されているので、ないと仕事になりません。
あとは、CMや電車の広告、近年の広告賞をよく見て参考にすること。次に、ソフトに使い慣れてきたら、友人でもいいのでお金をいただいて作品を作り、納品してください。
きちんとお金を発生させることで責任を持って仕事ができます。無償でデザインを作ると疲弊しちゃうし、デザインが嫌いになってしまうこともあるのでオススメしません。
Q9. グラフィックデザイナーに
必要なスキルは?
まず、IllustratorとPhotoshopが使えるかどうか。
次に、対話力も必要です。たとえば、チラシを作りたい際、クライアントがなぜそれを作りたいのかがわかっていないことがよくあります。
ただ情報を周知させたいだけであれば、紙広告である必要はないですよね。そこをヒアリングし、予算をSNS広告にまわすような提案をすることもあります。
相手の目的を引き出す力や、コミュニケーション能力もデザイナーは必要です。
もしもデザインに行き詰まったら、デッサン力が足りてない可能性があるので、デッサンの勉強をすることもオススメします。
Q10. 参考にできる本やサイトの
おすすめはある?
ギャラリーに行くのがおすすめです。東京銀座にある、ギャラリーのクリエーションギャラリーG8とGGG(キンザ・グラフィック・ギャラリー)は無料で入れます。
特にクリエーションギャラリーG8で年に一度開催される企画展1つ、東京アートディレクターズクラブ(ADC)によるADC展では、その年に発表された広告の優秀作品がトップクラスのアートディレクターによって選出、展示されます。書店には作品集の本もあるので、ぜひ手に取ってみてください!
デザイナーを目指すなら、やっぱり実物大を見るのを大切にしてほしい。画面上で見られるPinterestだけではなくて、どんな印刷方法で、実物大としてどのように人前で見られているのかを体感するためにも、ぜひ足を運んでみてほしいです。
メッセージ
デザイナーは1つとして同じ仕事がないので、刺激的で楽しいですよ!
今は横の繋がりが少なくてもっと仲間がほしいので、もしデザイナーになったらぜひ声をかけてください!
いかがだったでしょうか?
今回は、もちさんに「グラフィックデザイナー」というお仕事について聞いてみました!
あなたの今日もtoiroな1日にしませんか?