運動指導を超えて、人と深い部分で繋がれる。人生を支える、パーソナルトレーナーの仕事

運動指導を超えて、人と深い部分で繋がれる。人生を支える、パーソナルトレーナーの仕事

フリーランスのお仕事

フリーランスとは一概に言っても、働き方は十人十色。

Webデザイナー、ライター、エンジニアなどの職種のほかに、自らオリジナルの職業を作り出して活躍しているフリーランスもいます。

そして、同じ職種だとしても、実はやっている仕事は一人ひとり違うのもまた事実。

今回インタビューしたのは、パーソナルトレーナーとして働くなおトレさん。

運動だけでなく、さまざまな面から人の健康を支える彼に、パーソナルトレーナーのやりがいや具体的な仕事内容、大事にしている考え方などについて聞いてみました。

パーソナルトレーナー

なおトレ

なおトレさん

海外を中心に活動中のパーソナルトレーナー。トレーナー専門学校を卒業後、都内のフィットネスクラブで5年間勤務。活動の幅を広げるために退職してセブ島へ渡り、フリーランスへ。通常のパーソナルトレーニングをはじめ、食事改善指導、メニュー作成、オンラインレッスンなど、多くの人に健康や運動の大切さを伝えるため、さまざまな活動を行なう。全米スポーツ医学協会認定パーソナルトレーナー資格(NASM-CPT)保持。
このインタビューは
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お仕事詳細

フリーランス_パーソナルトレーナー2

Q1. パーソナルトレーナーって
どんな仕事?

「食事」「運動」「精神」という3つの面から人をサポートする仕事です。

一般的にパーソナルトレーナーは筋肉ムキムキなイメージが強いと思いますが、僕の考えるパーソナルトレーナーは「身体を作り上げる」というよりは「健康をサポートする」人のこと。

単純にトレーニングを見守るだけではなく、人としてお客さまと繋がることで、健康を全面的にサポートします。

Q2. 今までどんな内容の
仕事をやってきたの?

毎月60本ほど、レンタルジムを借りてマンツーマンのパーソナルトレーニングを行っています。直接お会いできない場合は、毎日続けられるようなルーティンメニューをこちらで作成。そのメニューを日々こなしていただき、ちゃんと続いているかを定期的に確認するサービスもご用意しています。

お客さまによって変わるのですが、食事も気にしてほしい方にはLINEで毎日の食事を送っていただき、サポートすることもありますね。一時的なダイエットではなく、3食しっかり食べながら痩せることで「一生続けられるダイエット」を身につけてほしいなと考えています。

また、精神的なサポートも大事です。同じ肩こりだとしてもストレスが原因だったり、人間関係が原因だったり、ただ凝っているだけだったり、さまざまな原因があります。だからこそ、コミュニケーションを深く取って、その人に合わせた提案ができるように心がけています。

Q3. パーソナルトレーナーの
面白みややりがいとは?

大きく分けて3つあるんですが、1つめは「感謝される仕事」だということです。「なおさんのおかげで身体がここまでよくなりました」など、本人やそのまわりの人から感謝の言葉をいただけると、「関わる人たちにプラスの影響を与えられているんだな」とやりがいを感じますね。

2つめは「お客さまの人生に関われる」ことです。身体的だけでなく精神的な面でも繋がれるからこそ、両方の側面でサポートできるのはパーソナルトレーナーの面白みだと思います。

3つめは「全員が違う身体をしている」ということ。これは完全にトレーナー目線なんですが、同じように見える身体でも人それぞれ全然違うんです。同じ肩こりでも原因が違うとか、骨の大きさが違うとか、人の身体って面白いなと思います。

そもそも僕は、人の身体を見るのが好きなので、街や電車でいつも人の身体を観察してますね(笑)。

Q4. どれくらいの価格で
メニューを作っているの?

パーソナルトレーニングは、ジム代、交通費、パーソナル代を含めて1セッション7000円。オリジナルメニューの作成は9800円です。仕事の合間用や休日用、下半身用などさまざまな目的に合わせたメニューをお作りしています。

もともとは今よりも安い値段設定だったのですが、「安すぎる!」といい意味でのクレームをいただいたことで、値上げさせていただきました。

その仕事ができるようになるまで

フリーランス_パーソナルトレーナー3

Q5. なぜパーソナルトレーナーに
なろうと思ったの?

僕が高校で野球をしていたときにサポートしてくれた、トレーナーさんがきっかけです。高校生のときの僕は、身長も小さくてガリガリだったのですが、そのトレーナーさんのおかげで怪我もなく、体重が10キロも増えたんです。

もともと体育の教員になりたかったのもあって、誰かを指導することでこれだけ人の身体を変えられる「トレーナー」という職業に興味が湧きました。

Q6. 仕事をどうやって
獲得しているの?

基本的には口コミから仕事に繋がっています。トレーナーという仕事の関係上、まずはセッションを受けて、実際によかったと感じてもらえないといけないと考えています。そこが1番の勝負どころですね。

体感して、よかったと思ってもらえればリピートにつながりますし、その声がさらにまわりに広がって、次の仕事に繋がります。

Q7. 次の仕事へ繋げるための
ポイントは?

お客さまの身体のことを単発的に考えないようにしています。

今の状態をそのままにしておくとどういう悪影響が出てしまうのか、トレーニングを続けることでどんないい影響が出るのか、お客さまに未来の身体を想像してもらって、どのくらいの期間でどんな状態を目標にするのかを設定するのがポイントです。

その仕事を目指す人へ

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Q8. パーソナルトレーナーを目指す
ならまずは何をしたらいい?

とにかくパーソナルトレーナーとしての経験を積むしかないです。世の中の人は全員が違う身体をしているので、それぞれにあった施術が必要になります。筋肉や神経など、身体の勉強をすることも大事ですが、その知識を活かすために必要なのが「現場での経験」なんです。

これはほとんどのトレーナーが直面する問題で、解決するためには現場で経験を積んだり、先輩トレーナーのセッションを見たりして、とにかく経験を積むしかありません。もちろん勉強は必須ですが、それを実際に体感して、自分でやってみることが本当に大切になります。

なので、はじめはパーソナルトレーニングを行うジムや会社に就職するのがオススメです。将来的にフリーランスのパーソナルトレーナーになりたいなら、いろいろな人の身体を見ておくのがとても大事。

ちなみにですが、僕は今の時点で大体4000人ほど、パーソナルトレーニングしてきました。

Q9. パーソナルトレーナーに
必要なスキルは?

僕は、人間性が大事だと思います。パーソナルトレーナーは人と繋がる仕事なので、物を売るより相手と繋がっていくことが大切です。

たくさん指名されるトレーナーさんは、技術以外に人としての魅力があるんだろうなと感じます。相手に対する気遣いや、人の話を聞き出せる能力は必要なスキルの1つですね。

Q10. どんな勉強をしているの?

「これをすればいい」と言える勉強はないですね。今はネットで調べれば何でも出てくると思いますが、大切なのは「1つの答えにこだわらないこと」。肩こりだけでもいろいろな原因があるように、「どんな状況においても答えはこれだ」という症状はないんです。

だから、僕もいまだに勉強していますし、トレーナーを辞めない限り、これからも勉強しつづけると思います。1つの情報源に偏らず、いろいろな知識を自分なりに整理して、オリジナルのやり方を作っていくのがオススメです。

メッセージ

メッセージの画像

フリーランスのパーソナルトレーナーは、人から求められて感謝されるすばらしい仕事だと思います。フィットネスクラブで働いていると、たまたま出会った人にそこで教えるだけ、というその場限りの繋がりがほとんどです。

でも、フリーランスになると自分を求めて来てくれる人がすごく増えるし、その方と生涯を通じて繋がることができます。

なので、もしパーソナルトレーナを目指しているのであれば、ただの運動指導ではなく、人として深い部分で繋がれるようなパーソナルトレーナーになってほしいです。それと、勉強することも大事なので、たくさん勉強してください(笑)。

いかがだったでしょうか?
今回は、なおトレさんに「パーソナルトレーナー」というお仕事について聞いてみました!
あなたの今日もtoiroな1日にしませんか?