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フリーランスになる前
Q1. フリーランスになる前は
どんな仕事をしていたの?
商業高校卒業後、温泉旅館のフロント、雑貨屋さんの販売員を経て、「趣味でやっていた写真を仕事にしたい」という思いが強まったことで、職業訓練校を経てウェディングフォトグラファーになりました。
結婚式場専属のフォトグラファーの部署のスタッフとして、平日は前撮り、土日は結婚式の撮影という生活を5年間続けていました。
撮影がない日や担当外の日は結婚式のドリンクを提供したり、お食事を配膳したり、扉を開けに行ったりなど、カメラマンだけでなく結婚式場のスタッフとして裏のサポートもしながらカメラマンをしていました。
Q2. どうしてフリーランスに
興味を持ったの?
就職して3年目までは、今を生きること、フォトグラファーとしてデビューすることに対して一生懸命で、独立することは一切考えていませんでした。
上司の皆さまにフィードバックをもらい、メンタルを崩しながらも這い上がれるように努力する日々でした。結構壮絶な道のりでしたね(笑)。
努力の甲斐もあり、1年ほどで前撮りと当日のカメラマンとしてデビューをしました。でも、お客様の要望に応えるためには撮影のスキルアップをしないといけない。その要望に答えたい一心で撮影にのめり込んで、休日も基本的に誰かを撮りに行く生活をしていました。
フリーランスに興味を持ったきっかけは、写真を趣味としてやっていた頃に出会った、憧れのフォトグラファー、アベユウスケさんみたいに活躍できるカメラマンになりたいと思ったことです。
アベユウスケさんの写真展へ足を運んだ際に、ご本人にお会いすることができたんです。東京での活動のお話を聞いたり、一緒に撮影をさせていただくうちに、どんどん私のなかで憧れが大きくなっていきました。
フリーランスになるために
Q3. どうやって
フリーランスになったの?
2年目に長崎から博多の支店に転勤をしたのですが、それがきっかけとなって、どんどん自分が人に揉まれてうまくなっていくのを感じることができました。
お客様から『MONAさんに撮影して欲しい』とお声を頂くことが多くなり、自信がつくとともに「いつか独立したい」という気持ちも大きくなっていきました。
ただ、フリーのカメラマンになるには、機材が必要だったり、さまざまな問題があったりするので、「今の私には無理だ」と1年ぐらいはモヤモヤしていた時期が在りました。気持ちをどこに向けたらいいのかわからず、お母さんに泣いて電話したりすることもありましたね…。
3年後、5年後、10年後のキャリア目標を書くような会社だったので、社内ではフリーランスになりたいという相談は基本的にできなかったです。
Q4. 最終的な独立の決め手は?
決め手は、自分のなかの目標だった、「年間MVPになる」ことができたことです。
会社では、毎年部署内のトップを決めるMVP制度がありました。実は、会社を辞めるきっかけは3年目からずっと探していたのですが、何かを果たしてから次のステップに行きたいという思いがあり、 MVPに表彰されたら辞めようと心に決めていたんです。結果、2018年に念願のMVPを取ることができました。
ただ、「東京でフォトグラファーをやりたい」という思いが強かったので、上京をする予定だったのですが、やっぱり最初はフリーランスになることに対してビビってしまい、東京にあるスタジオ5社の面接を受けたんです。
そこで、自分のなかである程度言語化できている思いがあったので、「こういうことがしたい!」という熱い思いをぶつけると、「そんなに熱い思いがあるんだったらここで働かずに、自分でやったほうがいいよ」と3社に言われたんです。そこでやっと、フリーランスで生きていく覚悟を決めましたね。
フリーランスになってみて
Q5. はじめは仕事をどうやって
獲得していたの?
覚悟を決めて上京する日に、Instagramのストーリーズで「上京します」と投稿したところ、私の活動をずっと見てくれていた東京のクリエイターさんから連絡をいただきました。
そこで、声をかけてくれた人たちにとにかく会いに行き、顔を出して、撮影に呼んでいただきました。
投稿の約1週間後には、「MONAさんが上京されるなら、結婚式を撮ってほしい」と東京の結婚式に呼ばれました。
5月31日に退職したんですが、6月1日にはすでにお仕事がある状態で上京することができ、スタートを切ることができました。
Q6. その後どうやって
仕事は増えていったの?
自分が何をやっているのか知ってもらいたかったので、結婚式の撮影を含め、自分が撮影させてもらったものは、SNSで発信するようにしていました。
花嫁さん同士はSNS以外にも、リアルでの交流会があるので、口コミで広がることも多かったです。
式場ごとに花嫁さんの意見交換が行われているので、ある式場の花嫁さんを1人撮影すると、どんどん口コミで広がって撮影依頼をいただけるようになっていきました。
Q7. フリーランスになってから
大変だったことは?
独立当初大変だったのは、機材を揃えるところ。カメラの機材はそんなに安くはないので、最初に自分が持っていたカメラとレンズ何本かで対応できる範囲でのみミニマムで仕事を受けていました。
それからは、稼いだお金で機材を少しずつ増やしたり、ご縁があっていただくことがあったりして機材を揃えていきましたね。
あとはクライアントワークも苦労しました。会社員のときは、会社が作ってくれたルールに従っていれば仕事ができてお金がもらえましたが、フリーランスになった当初は請求書の作り方も、依頼内容に対する見積もりの出し方もわからずとても苦労しました。
フリーランスになりたてのころは、わからないことだらけだし、初めての現場ではテンションもわからず、気持ちの浮き沈みも激しかったです。
フリーランスになった今
Q8. 現在の具体的な
仕事内容は?
結婚式以外にも雑誌や取材の撮影をしたり、タレントさんのYouTubeの撮影をしたり、最近は結婚を決めたカップルの私服での撮影や家族写真を撮影しています。
あとはフリーランスの友だちが増えたので、その依頼で会社のコーポレート撮影を行ったりもしています。
Q9. 仕事がある1日の
スケジュールはどんな感じ?
フォトグラファーなので、撮影がある日と、撮影がない日によって過ごし方は異なります。
撮影がある日は、朝から機材を持って現地に向かい、撮影スタート。撮影を終えたら帰宅してからすぐに保存をしてバックアップを取り、余裕があれば連絡を返したりしてます。
ただ、撮影が終わった後は基本的には動けないぐらい体力を使っているので、帰ってきて保存したらもうぐで~ってなってしまって動けないことの方が多いですね。
撮影がない日は、メールを返したり、撮影したものの編集をしています。カメラマンは撮影して終わりではなく、その後に編集をする必要があって、その作業にかなり時間を使うんです。
まとまった休息の時間がきちんと取れていないのは、今の自分の課題だとは思うのですが、編集を溜めてしまうと次に進めないので、自分を追い込んでやってしまうことが多いですね。1日の中で編集をする時間と、やらない時間を作って、自分なりにストレスにならないよう工夫しながら過ごしています。
Q10. 今後フリーランスとして
何をしていきたい?
1つ目は私自身がフリーランスになって困ることが多かったので、そういう人達に手を差し伸べられるような人になること。
2つ目はカメラマンとしてのキャリアを積んでいきたいという人たちと、一緒になって家族のような関係性を作り、共にたくさんの人の人生を温められる活動をすることです。
私は生きている限りフォトグラファーをしていたいと思っているので、おばあちゃんになっても写真を撮っていたいです。「写真は人生を温めるもの」とよく言っているのですが、いろいろな人の人生に触れて、その人生を温めつづけていきたいですね。
目指す人へのメッセージ
やりたいと思っているのであれば、やってしまえばいいと思っています。
やはり、自分自身が体感するという原体験を持つことがすごく大事です。困ったことに直面してそれを自分で乗り越える力が必要だと思うので、やりたいと思ったことはやってみる。
「高い壁があったとしても、実は薄いかもしれない」という言葉が最近気に入っていて、壁をぶち破るぐらいの勇気もあっていいかと思っています!
フリーランスって1人で孤独なイメージがあるけれど、私はフリーランス同士でお互いにサポートしあえる環境があれば、逆に個々の能力を最大に活かすことですごく強いチームになれると思っています。
だから、やりたいと思っているのであれば、何も怖がらずに飛び込んでみたほうがいいんじゃないかな。そうすると、新たな自分を切り開いて自分自身の人生も温め続けられると思っています。最後まで読んでくださってありがとうございました。
いかがだったでしょうか?
以上、フォトグラファーのMONAさんの生き方・働き方のストーリーでした!
あなたの今日もtoiroな1日にしませんか?