「“好き”なこと以外しない」副業ライターから編集長になったフリーランスが語る、理想の働き方

「“好き”なこと以外しない」副業ライターから編集長になったフリーランスが語る、理想の働き方

フリーランスのストーリー

自分で仕事を選べるからこそ、自分が“好き”なことを仕事にしている人も多いフリーランス。

働き方や職業が増えてきたいま、さまざまな選択肢が選べるようになりました。

今回インタビューしたのは、編集・コンテンツディレクターのえるもさんです。「メディアの仕事がしたい」そんな想いから、会社を辞めてフリーランスを選んだ彼女。

好きなことを仕事にするには、どんな努力や過程が必要なんでしょうか?

副業ライター時代の働き方や退職した理由、仕事を受けるときに意識していることまでいろいろと伺ってみました。

メディア・ライターサクセス

えるも

えるもさん

新卒でアフィリエイトの営業を経験後、新規事業立ち上げを担当し女性キャリアや複業の事業に携わる。 新卒3年目のタイミングでフリーランスライター・ブロガーとして独立。SEOからインタビューまで広くライティング案件を受ける傍ら、個人で美容メディアを運営。 現在はメディア編集長、編集、コンテンツディレクターなど、Webメディアを中心に幅広く活動中。法人で編集プロダクションも運営。

自己紹介をお願いします!

えるもと申します。もとはライターをしていましたが、今はWebメディアの編集長やコンテンツディレクターなど、Webメディア全般に関わる仕事をしています。

現在のお仕事を具体的に教えて!

今インタビューしていただいている「toiro magazine」やユニークなU-29世代をインタビューする「U-29.com(ユニークドットコム)」、ビジネスメディア「プロセスマイニングラボ」の3つのメディアで編集長をしています。

他にも保護猫メディアの「neco-note(ネコノート)」さんや動物系のメディアでコンテンツディレクターをしたり、ライターさんと組んで記事の受託制作をしたりと、Webメディアに関わるいろいろな仕事をしています。

では、えるもさんの今に至るストーリーをたどってみましょう!

このインタビューは
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フリーランスになる前

フリーランス_メディア・ライターサクセス2

Q1. フリーランスになる前は
どんな仕事をしていたの?

ブログなどに貼るアフィリエイト広告を提供する「A8.net」の運営会社に入社して、半年間広告の営業をしていました。その後は新規事業の部署で事業の立ち上げを担当。3つほど事業を立ち上げたのですが、どれも“成功”という結果は出せませんでした。

新規事業の部署で2年ほど働いて退職し、25歳でフリーランスになりました。

Q2. どうしてアフィリエイト広告の
会社を選んだの?

メディアやブログ運営のノウハウを知るために選びました。父がブログで月数万円ほど稼いでいたのを見て、私も大学生のころにブログを開設。

当時は自分が買ったものや美容の記事を書いていて、月に数百円でも“自分の力で”お金を稼げたときはとても嬉しかったです。

就活中に「時間と場所に縛られず働きたい」と思い、ブロガーならそんな働き方も叶えられるのではないかと考えて入社を決意しました。

Q3. フリーランスを選んだ経緯は?

アフィリエイト広告の会社に入って最初に配属されたのは営業でした。その後新規事業部へ異動し、さまざまな事業を企画・運営しました。その中で1番楽しかったのが、インタビューメディアの仕事をしているときでした。

そのときから「やっぱり私はメディアが好きだなぁ」となんとなく思っていました。しかしメディアの運営はメインの仕事ではなく、あくまで補助的な仕事。

事業を企画するのは楽しいけど、もっとメディアに関する仕事を本気でやってみたいという気持ちが強くなっていって。

自分で仕事を選べるフリーランスになれば自分のやりたい仕事ができるかもと思い、フリーランスを選びました。

フリーランスになるまで

フリーランス_メディア・ライターサクセス3

Q4. 独立するために
どんな努力をしたの?

新卒の夏頃から副業としてライターを始めて、それから3年間はひたすら記事を書いていました。初めての仕事は、コミュニティで知り合った人から「えるもブログやってるし、書いてみない?」と声をかけてもらったのがきっかけです。

本業の繋がりやコミュニティで知り合った人から声をかけていただいて、本業以外の時間を使ってコツコツ記事を執筆。少しずつライティングの経験を積み重ねていきました。

Q5. 退職した理由は?

細かい理由はたくさんありますが、決め手になった大きい理由は2つです。

1つ目は、副業でやっていたライターとしての業務時間が増えたこと。本業以外の時間を使っても仕事が終わらなかったり、有給を使って取材に行ったり、副業として使える時間をオーバーし始めたのが1つ目の理由です。

2つ目はフリーランスを選んだ理由と被ってしまうのですが、本業で自分のやりたかったメディアの仕事ができなかったこと。当時は新規事業の部署にいたので、自分の立ち上げた事業に関する仕事がほとんどで…。

働くなかで「メディアの仕事がしたい」という気持ちが高まり、独立してやりたいことに全振りしようと決めたのが2つ目の理由です。

Q6. フリーランスになることに対して
不安はなかったの?

コミュニティでフリーランスの方に出会えていたことや、フリーランスとして働く夫の姿を見ていたことから、フリーランスについて知っていたのでほとんど不安はありませんでした。

副業ですでに仕事をもらっていたので収入の見込みもありましたし、収入を支えてくれる家族がいるので最悪、私が稼げなくても大丈夫だと(笑)。お金に関しても不安は少なかったです。

フリーランスになってみて

フリーランス_メディア・ライターサクセス4

Q7. フリーランスになってから、
どう仕事を増やしていったの?

基本的に知り合いからの紹介で仕事を受けていました。副業でライターをしていたときから繋がっている人や一緒に仕事をした人、友だちからの紹介が多いです。

編集やディレクションの仕事に関しては、ライターとして実績を積んでいくうちに自然と依頼されるようになりました。

ポイントは、能動的に活動している人が多いコミュニティを見つけてイベントや活動に積極的に参加すること。私が副業で初めて受けた仕事も、コミュニティの友だちから依頼されました。

一般的にはランサーズやココナラなど、クラウドソーシングを使って仕事を受ける方法もありますが、私の周りで活躍しているフリーランスは知り合いから仕事を依頼される人が多いような気がします。

Q8. 紹介を増やしていくコツは?

ライティングの仕事を増やすコツは3つ。

1つ目は、目の前の仕事に一所懸命に取り組んで実績を作ることです。自分のブログでもいいので「記事を書いたことがある」という実績があれば、ライティングの仕事も頼まれやすくなるかな。

2つ目は、“やりたい”を口に出すこと。私は人に会うたびにやりたいことや企画を伝えていたおかげで、編集の仕事に挑戦できました。直接まわりの人に伝えるのもいいですし、SNSを使って発信するのもオススメです。

実績がなくても「あの人こんなことやりたいって言ってたな」と思い出してもらえれば、仕事につながるかもしれません。

3つ目は、自分の“得意”をまわりに伝えること。ライターも人それぞれスキルや得意なジャンルがあります。得意を知ってもらえていればクライアントもその人に合った仕事を依頼しやすくなります。

Q9. これまで
どんな仕事をしてきたの?

最初は独学でライティングを勉強しながらSEO記事から取材記事、プレスリリースまで幅広く何でも仕事を受けていました。少しずつ取材記事の依頼が増えてきてメインの仕事に。

その後、編集の仕事を同時期に2ついただいて編集としてのキャリアがスタートしました。

1つはキャリアスクールで受講生の記事にフィードバックをする仕事。その会社で1,000本近く記事を添削させてもらえたおかげで、「編集ができます」と自信を持って言えるようになりましたね。

2つ目は、現在も編集長をしているU-29.comから「編集をやってみないか」とお声がけいただきました。

さらに、自分で編集の経験を積むために、ライティングの仕事は他のライターさんにライティングを頼んで、自分は編集として入る受託制作をスタート。

当時、少しずつ書く仕事を減らしていたので、ライティングの依頼があったら「他のライターさんに執筆してもらい、私が編集をして記事のクオリティを担保した記事を納品する」形を提案したんです。そうすることで、自分の仕事を「ライティング」から「編集」に変えていきました。

今とこれから

フリーランス_メディア・ライターサクセス5

Q10. フリーランスになってみて
よかったことは?

時間と場所に縛られないことですね。誰かに何かを決められているのが尋常じゃないくらいストレスなので、自分の調子に合わせて働けるのがすごくありがたいですね。

あと、仕事の内容や一緒に働く人を選べるのもいいところだと思います。苦手な仕事は他の人に任せて自分は好き・得意な仕事に集中することもできるので、「この仕事はやりたくないな…」と思うことがありません。

得意な仕事ならモチベーションも高いまま取り組めるので、クライアントにもより価値の高い仕事を提供できますし!

Q11. フリーランスになってから
大変だったことは?

管理してくれる人がいないので、働きすぎてしまったことですね。土日でも夜でも仕事をしてしまって、ほぼ毎日働いてしまうんです。特に最初のころは休みの管理ができていなくて…。今は19時以降は通知が来ないように設定してあるので、徐々にうまく管理できるようになっています。

キャリアについてもよく悩みますね。フリーランスはいろいろな仕事の誘いをいただくので、勢いで飛びついてから「あれ、これって私がやりたいことだっけ?」と自分を見失いそうになることもあります。

Q12. 今後どんなことをしていきたい?

今考えている今後の目標は、大きく分けて2つあります。1つ目は、担当しているメディアをもっと伸ばすこと。メディアを作るのは得意なのですが、作ったメディアを伸ばした実績がまだないので、力をつけて実績を作りたいです。

2つ目は、ライターの育成です。もともと教育に携わりたいと思っていて、教員免許も持っています。初めて仕事を依頼したときは駆け出しだったライターさんが、一緒に仕事をしているうちに良い記事を書けるようになったり、他社でもいろいろな仕事を受けていると聞いたりするとすごく嬉しいんです。

実は、2023年からフリーランス仲間と一緒に「書く+α」のスキルが身に付くスクール「Marble(マーブル)」を開講します。12月と1月にはプレイベントも開催するので、興味があればぜひご覧ください。

目指す人へのメッセージ

メッセージの画像

私は「好きなことを仕事にできる」のが幸せだと思っているので、自分の好きなこと、好きではないことの言語化は大切だと思います。

真面目な人は「自分が嫌な仕事でも、みんな我慢してるからやらなきゃいけない」と思いがちですが、好きな仕事だけしてても意外と生きていけるんですよね。

自然な状態で続けられること=好きなことだと思うので、みんなも自分の好きなことに目を向けて、好きなことで稼ぐ生き方を目指してみてもいいんじゃないかなと思います。

今の環境にストレスを抱えていてフリーランスに憧れている人は、思い切って転職や副業など、何か行動してみるのもオススメです。

急にフリーランスになってもすぐにお金は稼げないですし、仕事が軌道に乗るまで最低でも半年以上はかかると思います。だから、まずは副業で月収の半分を目標に稼ぐなど、下地を作るのも方法のひとつです。

フリーランスとして生きていくには積み重ねが必要ですが、私は好きなことをやってきただけなのでそれを努力だと思ってませんでした。大切なのは、自分が好きなことを「とにかく続けること」。好きなことが見つかっていない人は、いろいろなことを試してみてください。

心のワクワクに素直に従えば、人生って意外とイージーモードなんです。

いかがだったでしょうか?

以上、えるもさんの生き方・働き方のストーリーでした!
あなたの人生が一歩でも前に進むような、お役に立てる記事になりますように。

ちょっと木陰で立ち話

はっちー
本記事ライター
はっちー

自分のやりたいことを突き詰めてきたえるもさんだからこそ、「自分が本当に自然な状態で続けられることが自分の好きなことだと思う」というメッセージが言えるんだろうなと思いました。

「好きなことを探すだけでも難しいのに、仕事にするとなるともっと難しいんじゃないか」って思いがちだけど、好きなことだからこそ楽しく頑張れて、仕事にできるんですよね。

自分の“好き”を素直に受け入れて前に進むことが、ストレスフリーになる1番の近道なのかもしれません。

ちなみに、きみはどう思う?なにか気づいたことあった?

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    YOU
    はっちー
    本記事ライター
    はっちー
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    書いてくれたんだね!さっすがー!!
    pigeon