写真を通じて被写体の“最高”を引き出す。コミュニケーションのプロ・フォトグラファーの仕事

写真を通じて被写体の“最高”を引き出す。コミュニケーションのプロ・フォトグラファーの仕事

フリーランスのお仕事

フリーランスとは一概に言っても、働き方は十人十色。

側から見ると同じ職種だとしても、実はやっている仕事は一人ひとり違います。

今回インタビューしたのは、フォトグラファーとして活動するかずなさん。

誰でも簡単に写真が撮れてしまう時代に、プロのフォトグラファーになるにはどうしたらいいのか。

フォトグラファーにとって大切なことや具体的な仕事内容、オススメの勉強方法など、フォトグラファーを目指している人が気になることをたくさん聞いてみました!

合同会社アットワールド共同代表

かずな

かずなさん

1991年生まれ、京都出身滋賀在住。代官山スタジオを経て数社でカメラマンを経験し2016年独立。現在も撮影の他講師業も務め、これまでに教えた生徒数は1000人以上。
人物〜物撮りまで得意分野は幅広く、人の想いを形にするのが得意。2021年に友人と旅好きフリーランスのためのコミュニティ「@ world」設立。現在は各地方とのコラボワーケーションやイベント企画を行い、年の半分は旅しながら仕事するスタイル。
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お仕事詳細

フリーランス_フォトグラファー2

Q1. フォトグラファーって
どんな仕事?

基本的には「写真を撮る」のがフォトグラファーの仕事ですが、戦場カメラマンやウェディングフォトグラファーなど、いろいろな種類のフォトグラファーがいます。撮る写真の種類によって、仕事内容が全然違うんです。

いわゆる写真家のような「作品をゼロから作り上げる」仕事もありますが、私の場合は広告や企業の商品など、「すでにあるものをより良く見せる」ための写真を撮る仕事が多いですね。

Q2. 今までその仕事で
どんなことをやってきたの?

企業との仕事では、ホームページに入れる写真や、Webに掲載されるインタビュー、アパレルブランドやイベントのポスター・広告など、幅広く撮影してきました。

一般の方との仕事では、結婚式や七五三などを撮影する仕事が多いですね。

Q3. フォトグラファーの
面白みややりがいとは?

「誰かと1つの作品を作り上げる」という部分がとても面白いですね。

たとえば、雑誌の撮影なら、プロのモデルさんやヘアメイクさんなど、それぞれの道のプロが1つのゴールに向かって全力で走るわけじゃないですか。その「みんなで協力して、1つのものを現場で作り上げていく」感じがすごく好きなんです。

商品であれ、人であれ、被写体のいい部分を引き出して写真に落とし込めるのはフォトグラファーならではだと思うので、「写真を通じて被写体の“最高”を引き出せる」ことにはとてもやりがいを感じますね。

Q4. フォトグラファーをしていて
「楽しい」と思う瞬間は?

一般の方の撮影で、「その人本来の笑顔」や「自分でも知らなかった表情」を引き出せたときは、とても嬉しいです。撮影に慣れていない人も多いので、緊張でポーズがうまく取れなかったり、表情がぎこちなかったりすることもあるんですよね。

だから、緊張を乗り越えていい写真が撮れたときは私もテンションが上がっちゃいます(笑)。

企業案件でも、「こういうふうに撮ってほしい」と言われた以上に、被写体のいい部分を引き出せたときは、心の中でガッツポーズしちゃうくらい嬉しいです。

Q5. 実際の報酬はどのくらい?

一般の方を撮影する仕事なら数万円、企業からの広告案件なら最低でも数十万円くらいでしょうか。写真に関する講師の仕事もしているのですが、そちらも数万円程度ですね。

クライアントが法人の場合は規模によって金額も前後しますが、撮影1件あたり数万円から数十万円くらいの間だと思います。

その仕事ができるようになるまで

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Q6. フォトグラファーになろうと
思ったきっかけは?

就活を通して「何かを自分で作る“クリエイター側”でいたい」と思ったのがきっかけです。

最初にカメラを持ったのは大学のころで、いわゆる“カメラ女子”でした。そのときは美術系の友だちが作った作品を撮るぐらいで、自分がフォトグラファーになるなんて考えてもなかったと思います。

それから就活の時期が来て、他の人と同じように就活を始めました。

カメラは好きだったので、「カメラのメーカーに就職できたらいいな」とは考えていたんですが、説明会が全然面白くなくて。どの業界を見ても、「3年で辞めるだろうな」と思ってしまうぐらい、自分がそこで働くビジョンが見えませんでした。。

理由を考えてみたら、自分が「“クリエイター側”でいたい」と思っていることに気付いたんです。それから写真の専門学校に通い始めて、大学とダブルスクールで写真の勉強をし始めました。

まさか本当に自分がフォトグラファーとして仕事ができるようになるとは、思いもしなかったですね。

Q7. どうやって
フォトグラファーになったのか?

大学と並行して写真の専門学校に通ったあと、大手企業の雑誌や広告を撮影しているスタジオに入りました。そこでは、機材を組んだりカメラマンの機材セッティングを手伝ったりするスタジオマンとして1年ほど修行。

そのあとは会社員として働きながら、いろいろな業界のカメラマンを経験して、フリーランスになりました。

私ははじめからフリーランスのフォトグラファーになるためのキャリアを考えていたので、他の人よりプロになるための時間はかかったと思います。

最近はSNSからフォトグラファーになる方もいらっしゃいますし、いろいろなやり方を模索してみるのがいいんじゃないでしょうか。

Q8. フォトグラファーとしての
仕事を獲得するポイントは?

自分がどんな写真が撮れるのかを、まわりの人に知ってもらうのが大切です。

私がフリーランスになったころは、まだWebサイトも発達していないような時代だったので、自分の作品が入った冊子をつねに持ち歩いていました。

出先で冊子を見せたり、イベントがあったら無償で撮影したり、「私はフォトグラファーで、こんな写真が撮れます」と意識的にまわりに伝えて、つねに声をかけてもらいやすい状態にしてましたね。

その仕事を目指す人へ

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Q9. フォトグラファーを目指すなら
まずは何をしたらいい?

講座に通うのもいいと思いますが、端的に言えば「見て、撮って、見せる」に尽きます。

まずはたくさん写真を「見る」こと。憧れているフォトグラファーの写真を観たり、自分がどういうテイストの写真が好きなのか考えたり、写真についていろいろ研究するのが大切です。

次に、たくさん写真を「撮る」こと。自分で撮影した写真を他の人の写真と比べて、どこがダメだったのか、どこがよかったのか、分析して改善していくことが成長に繋がります。

最後に、撮った写真をいろいろな人に「見せる」こと。人に見せて反応をもらい、その反応をまた写真に活かしてください。

これらのサイクルを回すことで、「この人こういう写真撮れるんだな」「こういう写真が得意なんだな」とまわりの人に知ってもらえます。まずは「見て、撮って、見せる」を繰り返すところから始めるといいんじゃないかなと思います。

Q10. フォトグラファーに
必要なスキルは?

1番はもちろん撮影の技術ですね。機材の扱いや構図など、基本的な写真に関する技術。あと、コミュニケーション能力も大切かなと。

「フォトグラファーは究極のサービス業」というくらい、気遣いや対人のコミュニケーション能力は必要だと思います。

最後は体力ですね(笑)。立ちっぱなしなことも多いですし、身体が資本ですからね。

Q11. どんな勉強法がおすすめ?

街で見かける広告や雑誌、お店のメニューなど、目に入る写真をすべて教材だと思って分析するのはすごく勉強になると思います。世の中に出ている写真は、ある程度のクオリティが担保されている、いわば見本なんです。

まずは自分が好きな写真家さんの写真集や、日常で目にする写真をしっかりと分析して自分の写真と比べるのがおすすめです。

メッセージ

メッセージの画像

いろいろなジャンルのフォトグラファーがいるので一概に言えませんが、「世界から写真がなくなる」なんてことはそうそう起こりませんし、コロナで需要も増えてきていますし、これからもすごく可能性のある職業です。

また、私自身、コミュニティデザイナーやコーチなど、複数の肩書きとフォトグラファーを組み合わせて仕事をしています。他のスキルと掛け合わせやすいのもフォトグラファーのいいところ。

ぜひ楽しむ心を忘れずに、写真を撮りつづけていただけたらなと思います。

いかがだったでしょうか?
今回は、かずなさんに「フォトグラファー」というお仕事について聞いてみました!
あなたの今日もtoiroな1日にしませんか?